柿の種中毒治療日記

Kobe→Manila→Guangzhou & Hong Kong→Seoul→Yokohama

明治維新に思いを馳せる

今日は山口最終日。あまり時間もないけれど、のんびり旅館を後にして東光寺松陰神社を訪れた。東光寺は毛利氏の墓所のある場所。寺院の奥まったところにある墓所には無数の灯籠が並んでいてちょっと壮観。というか一種異様な雰囲気だ。下から眺めると、その幾何学的な配列が非常に美しい。
松陰神社では松下村塾の建物に感銘を受けた。というのもこの建物、信じられないほど狭い。十畳あるのかどうかというスペースだ。明治維新の原動力となった人々がこんな狭いところで机を並べ、一人の学者から教えを受けてあれだけの事を成し遂げたというのはまさに驚き。とはいえ、『どうしてそんなに頭のいい人がたくさんここにいたの』というようなことを従弟が言っていたけども、必ずしも彼らのIQ的な頭の良さが他の同時代の人々と比べて良かったという訳ではないんじゃないか?
むしろそれはひとえにパースペクティヴの問題で、他藩の人たちが持ち得なかった問題意識を吉田松陰という人間が提起できたのが違いなのではないだろうか。もちろんそれを実行した人々の行動力とそれを可能にした外部要因*1があってアイディアから現実のものとなったわけだけども。歴史って単に読み物としても楽しいけど、それ以上に現代の我々に対するインプリケーションに溢れている事を改めて感じた。*2 *3
このあとみんなでうどんを食べて*4解散。萩から新山口駅まで気持ちよくドライブして、奮発してのぞみのグリーン席で神戸へ帰って来た。帰省ラッシュで普通車指定席も通路までいっぱい。そんな中、グリーン車は非常に静か。というのもグリーン券を持っていないとグリーン車内には入れないからだ。普通の指定席は『席』を買うのに対し、グリーン車は『快適な空間』を買う、というような違いがあるのか。繁忙期にだけ感じられる面白いプレミアム気分。

*1:藩政のありかたとか、地理的要因とか

*2:よくある信長型/秀吉型/家康型リーダーシップうんぬんは正直どうでも良いが

*3:こういうことをしっかり教えるのが教養になる気がする。前後関係/因果関係を理解するのならともかく高校のテストで良くあった年号暗記の穴埋め問題とかホントどうでもいい。

*4:地元の人に勧められて行ってみたらチェーン店どんどん。高校時代しょっちゅう帰りに寄り道してうどんセットを食べてた事を思い出した