梅田駅で本をまとめて何冊か購入。ざっと流し読む。タイトルだけで手に取ったこの本、中身はそんなに濃くもなく、例があっちに飛びこっちに飛び、ちょっと雑学本チックという印象は拭えない。でもテーマ自体は面白い。
主なテーマは税金。日本で会社を経営していたら法人税やらなにやら合わせて実効税率は40%程度。個人に目を向けてみると年収900万円以下の人の所得税は20%程度、900万円ー1800万円までなら30%程度。税金って実はかなりの部分を占めるコストだ。だから、あの手この手で脱税・節税ってお話。大企業だったら税金をきっちり払ってでも利益を株主に還元しなきゃいけないけど、中小個人企業だったらちょっとでも経費処理して節税なんて結構どこでもやってることだろう。村上春樹の小説の中で経費経費という言葉がたまにでてくるのが思い出される。大学教授が個人マネジメント会社を設立して云々という下りではちょっとニヤッとしてしまった。
まあでも風俗うんぬんドラッグうんぬんもいいけど、どうせなら移転価格税制を巡っての国税当局vs.グローバルに展開する企業の攻防とか、Tax havenのケイマン辺りに本社を置いてる外資金融の話とかそういう所まで税金の話を軸に広げた方が面白いんじゃないかな?あ、そんな本売れないか。
- 作者: 門倉貴史
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/11/10
- メディア: 新書
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