柿の種中毒治療日記

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Aufheben

新入社員相手のロジカル・シンキングトレーニングのトレーナーを担当して*1同僚Kと組んで午後3時間のトレーニング。いくつかのフレームワークを紹介してケーススタディとディスカッションをやってもらったんだけど、これがなかなかの盛り上がりを見せた。といっても実は僕らのAgenda*2はシンキングのほうではなくってコミュニケーションの重要性のほうなんだけど、その意図がうまくはまった。
今年の新入社員も例年通り東大京大だらけでシンキングもしく地頭は強くって当たり前だし、ある事象をその要素に分解していく因数分解の能力はさすが。ただそこの強さに比べて、いかに他人の意見をうまく引き出し、自分の意見との相違点・共通点を見つけていって建設的に議論を進めていくか、というコラボレーション・コミュニケーションにかんするマインドセットとかスキルのほうが実は課題だということを分かってもらえたと思う。
ひとつのことを別の視点/切り口から言っているだけで、別に完全に矛盾する事を主張し合っているわけでも何でもないのに、相容れないかのような激論が起こるのは見てて面白い。うまくアウフヘーベンすればいいのにね*3。気付いてないだけできっと僕自身の人との対話・議論にも同じようなところがあるんだろう。一歩引いて大きなところから物事を眺める、というのはこういう所でも生かされるんだろうね。

*1:実はけっこうイロジカル、どちらかというと屁理屈系の僕がやるのは照れるが

*2:スケジュール、という意味だけではなく意図とか狙いという意味もあるそうな。こないだ英語でしゃべらナイトでヒロミ郷が言っていた

*3:高校の時に背伸びして読んだヘーゲルにようやくある程度素の自分の理解が追いついて来た気がする