柿の種中毒治療日記

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キキョウ

こっちは本物のキキョウ。六甲高山植物園ガイドブックによると、山に秋が来た事を知らせる花なんだって。植物園で鳴いている蝉もヒグラシが多くって、一足早く夏の終わりを感じさせる。社会人になってから『夏休み』なんてものとは無縁になってたので忘れてたけど、確かに気づけばお盆も近づいて来ているし子供たちの夏休みもそろそろ折り返し地点。海にクラゲがでるのも間近だな。
明るい日の光がさしていて花びらがとても品のいい薄紫色に。

キキョウのシベに寄ってみた。多分うす水色の真ん中に見える物が熟していないめしべ。その周りに見えるのがおしべかな。

で、かなりピン甘だけど、こっちがめしべ。めしべが熟すと先が星形に5つに分かれるんだって。そしてその時にはおしべは枯れちゃってるらしい。周りに見える茶色く枯れたのがおしべだろうな。

こういうふうにおしべとめしべの成熟のタイミングをずらすことで自家受粉を避ける『異熟性』という仕組みがあるんだって。よくできてるもんだ。どういう機構でそれが制御されているのか興味深いなー。ついつい、そういう分子レベルでの機序を考えちゃうね、いまだに。
今日ちょうど会社の大先輩*1と科学教育について雑談してたんだけど、好奇心をどれだけ伸ばしていけるか、そして子供がなにをしていきたいのかって大事にしたいなという話になった。僕の場合は高校生ぐらいからいつの間にか偏差値偏差値となってて、他人との競争に勝つ事に目を奪われてその中で自分のやりたいことを真剣に考えなかったんだなって思う。東大に入れば2年間のモラトリアムがあるからそこで進む路を考えればいい、なんて僕にとっては絵空事だった。結局大学院まで行って学んだ事は趣味レベルで関心が続いているだけで、全く別の路に進んだ訳だし*2
それはそれで悔やんでも仕方のない事だし、今の仕事は仕事でとても面白い。今後どうやっていくかこそが真価の問われるところだけどね。

*1:息子が正に中学受験を向かえようとしているので、かなり盛り上がるのだ。僕には子供はいないけどね

*2:一般的に見てもまだまだ大学の専攻なんて全然当てにならないのもリクルーティングやってて肌身で感じるしね