柿の種中毒治療日記

Kobe→Manila→Guangzhou & Hong Kong→Seoul→Yokohama

走りながらただ走る

映画を見たり、本を読んだり、うとうとしたり、気づけば夕方6時近くになっていて、空が薄暗くなり始めていた。ずいぶん日が長くなった。そういえばと思って昨日買ってきた村上春樹の『走るときについて語るときに僕の語ること』をめくり始めた。
第一章を読んだところで急に体を動かしたくなった。ぼくはランナーではないし長距離走は小さな頃から苦手だったけれど、自転車に乗るのはずっと大好きだった。この本を読んでいると、自転車に乗っているときに感じるあの感じにふとつつまれた。走っているときに何を考えているのか?ぼくもやっぱり何も考えない。ただただ走ることそのものに夢中になって「走りながらただ走ってる」。風を切る音と、呼吸の音と心臓の音が妙にマッチして、一度走り始めたらもう没我の世界。どうしてぼくが自転車に乗るのが好きなのか、いままであまり考えたこともなかったけど、これがひとつの答えなんだろうな。
一日家の中に引きこもっていたのがもったいない。今からでもちょっと歩こうと一時間ばかり歩いてきた。夕暮れの街で自転車に乗るのは怖いけど、早歩きなら怖くない。でもこのくらいのスピードだと「歩きながらただ歩く」というわけにもいかず、一人芦屋川の河原を歩きながら色んなことを考えた。とりとめもつかないことをたくさん。
家に帰ってご飯を炊いた。昨日はちょっと焦がしてしまったけど、今日は彼女に電話で時間を細かく教えてもらってその通りにやったからうまく炊けた。鍋でご飯を炊くのは美味しい。食後に再び本に戻ってそのまま読了。買ってよかった。

走ることについて語るときに僕の語ること

走ることについて語るときに僕の語ること