柿の種中毒治療日記

Kobe→Manila→Guangzhou & Hong Kong→Seoul→Yokohama

伊勢熊野旅行

今日からゴールデンウィーク。昨年の四国旅行に引き続き、今年も彼女の両親と一緒に旅行にでた。今回は紀伊半島をクルマで巡る二泊三日の旅だった。2003年に大学時代の友達とバイクで紀伊半島を一周した時のコースと、昨年会社の同期のKたちとクルマで一周した時のコースをなぞるコース。見覚えのある光景になんども懐かしい気持ちがこみ上げてきたけれど、やっぱり旅は毎回違って面白い。

初日のこの日は神戸から志摩までの道のり。朝8時に家を出た。空を見上げると、雲一つない真っ青な空。5号湾岸線に乗って大阪湾を右手に見ながらの快適なドライブが始まった。前回はカーナビ付きのKの後ろについていっただけだけど、今回はカーナビなし。古いツーリングマップルを手に、頼れるナビゲーターによるナビゲーションで複雑な大阪市内の高速の乗り換えをこなして近畿自動車道へ。ここから西名阪道を抜けて名阪国道を目指す予定。

ところが早速ハプニング。電光掲示板によると天理市まで20km、70分の渋滞だって。20kmに70分もかけるくらいなら下道で迷った方がまだ旅の醍醐味があるってもんだ。早速藤井寺で高速を降り、下道を東へ東へ。能で名前だけ知っている道明寺の側を通り、川沿いの奈良街道を通って斑鳩の里を抜ける。以前電車で来た法隆寺法輪寺のすぐ側を通って、いったん北上。道沿いにはらんちゅうなんかの金魚販売の看板がたくさん。へー、この辺は金魚が盛んなんだ。

天理ICのもう一つ向こうまでいっちゃおうと五カ谷ICを目指す。途中なんどか細い道に入り込んで心細くなったり、行き止まりを引き返したりしながら無事目指す五カ谷ICヘ。窓を開けて上る細い山道には小鳥のさえずる声が響いていた。

結局70分かけて名阪国道へ戻ったわけだけど、普段見ることのない下道の旅は楽しい。戻った名阪国道はやっぱりところどころ自然渋滞があったけれども、昼12時には無事伊勢の駅に到着。横浜からきた両親と落ち合って内宮に向かった。去年二月の伊勢旅行のときも伊勢神宮は人で込み合っていたけれど、今回はその比ではない。やわらかくて噛みごたえのない伊勢うどんを食べて、人でごった返すおはらい横町の店を冷やかしながら神宮へ向かった。

伊勢神宮は不思議なところで、たくさんの人がいるのにやっぱり静謐という言葉が似合う場所だ。新緑がまぶしい。五十鈴川の水も透き通っていて、信じられないくらい美しい。うっそうと茂る木々の中お参りを終え、こんどはおかげ横町を冷やかして次なる場所へ。

二見興玉神社にある夫婦岩に立ち寄った。丸く編まれたしめ縄で悪いところをさすって奉納するといいらしく、肩腰頭をさすって奉納。これで頭痛肩こり腰痛がなおればしめたもんだ。この神社では蛙が重要らしく、あちらこちらに蛙の彫り物があったり、手水でも蛙に水をかけて願掛けなどととても面白い。広角レンズで蛙に寄ってみて危うく近寄りすぎて激突するところだった。

そして鳥羽の街を抜けてパールロードへ。バイクで走ったときの記憶が呼び覚まされる。やっぱりあの時もゴールデンウィークで、鳥羽駅前で集合してパールロードを抜けて尾鷲まで向かったんだったな。そのときに尾鷲で食べたマンボウの味がちくわみたいだった。今回はそこまで向かわず、相差(おおさつ)にある料理民宿『丸善』へ。相差の街は狭く入り組んでいてわかりにくかったけれど、なんとか6時には到着。お風呂でざっと汗を流し、海鮮づくしに4人で舌鼓をうった。

この夕食の豪勢なこと。ハマグリよりも大きく、それでいて味に深みのある大アサリ。2cm近くあろうかという厚みなのに、固すぎず・柔らかすぎず絶妙な味の焼きアワビ。そして極めつけは伊勢エビ。甘くてジューシーで、こんなエビ初めて食べた。カニ好きだったけど、エビもいいなあ。鯛とヒラメの刺身も絶品、お店の人も素朴な感じでとても親切。部屋やお風呂は豪華なホテルや旅館と比べるまでもないけれど、この料理でこのお値段はすごいお値打ちだ。カニ旅行でも感じたけど、こういう料理民宿って今まで気づかなかった魅力にあふれてる。いつかまたツーリングする機会があったらこういうところに泊まるのもいいなあ。食べるのに夢中で会話が『美味しい』ばかりになってしまうのもまたいいかんじ。