司法ものを続けて二本。この二本のあまりの温度差がスゴい。
『それでもボクはやってない』は本当に心に残った。この国の司法の問題点と恐ろしさがえぐり出されている。ぼくも以前ひょんなことから温泉で亡くなったおじいさんの第一発見者になったことがある。事件性はなかったのだけれど、事情聴取はされたんだよね。その時の調書とかかなりひどかった。出来上がった調書にはぼくが言ってないことのオンパレード。全部訂正させたけど、あの聞き取りをした警察官の聞き取り能力とか相当疑問だ。いや、作文能力があるのか。そういう些細な実体験を含めてもなんだかリアルに怖い話。カタルシスはないけれども、一度も飽きることなく夢中になって見てしまった。
Heroはあれだ。ただの娯楽作品だね。テレビシリーズを見てた人間でないと分からないであろう無意味な符牒*1、韓流ファンを取り込むために無理矢理入れたとしか思えないイ・ビョンホンの登場と韓国ロケ、最強のはずの弁護士がショボショボ。これは何が言いたいんだ?先に見た『それでもボクはやってない』が迫真だったがためにあまりの陳腐さがむしろニヤニヤと楽しめた。
それでもボクはやってない スタンダード・エディション [DVD]
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それからチーム・バチスタの栄光。小説は読んでいたけれど映画は初めて。タネを知っているのでサスペンスとしてのドキドキ感はなかったけど、心臓手術のあと再鼓動を待つシーンの緊迫感はなかなか。しかしどうして主人公は冴えない男からなぜまた竹内結子なんだ?院内の人間関係の描き方とか細かい部分の不出来さからか、残念ながら小説の方が断然面白い。
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最後に少林少女。評判が悪いことだけは知ってたけれど、恐いもの見たさで。時間がなかったので倍速再生で英語字幕でストーリーを追ったのだけれど、???。ここまでスゴいとは。話の脈絡はちんぷんかんぷん。あまりにおかしなキャラ設定に大爆笑。悪の大学の学長仲村トオルってあんた。登場シーンのスローモーションとか陳腐すぎて開いた口が塞がらん。ラクロスと少林拳のつながりも全く分からんし。なにを制作側はやりたかったのかちっとも分からん。おバカ映画という称号も当てはまるまい。おバカでさえない。映画としてそもそも成り立ってるのか?
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