柿の種中毒治療日記

Kobe→Manila→Guangzhou & Hong Kong→Seoul→Yokohama

Problem Solving

先月から始めたLunch & Learnセッション。ご飯をおごるだけで参加率・熱心度がかなり変わると言うフィリピンの人たちの特性を利用したトレーニングだ。今日のテーマはAnalytical/Problem Solving Skillー分析および問題解決スキル。このへんの話はぼくの好きな分野だし、色々工夫をしてできるだけみんなが実際に頭をつかい、フレームワークを実際につかって学べるように工夫した。問題発見・解決の基本プロセスに始まり、トヨタで有名な5 WhysだったりLogic tree、MECEなんていうコンセプトを紹介しながら色々実例を挙げてわいわいとディスカッション。
結果はかなり上々であった。そもそもみんなそういうフレームワークの事を全く知らず、眼から鱗のトレーニングだったという。うちのチームは前任者のときから"Why"、"So what"、"So How"という質問を常に投げ掛けてきて、サービスセンターの中でもかなり鍛えられているチームではあるのだけれど、どうやらこういうトレーニングは依然有効なようだ。トレーニングが終わって通常業務に戻り、早速カスタマーから持ち込まれた問題に対処するのにつかってるのを見るとこちらも嬉しい。これまでぼくに話をしにくるといつもいつも"Why”と何度も聞かれるのがどうにもプレッシャーだった人もいたようなのだけれども、なぜそういうことを聞くのかということも分かってもらえたようだ。そういう良い副作用もあるとは。やってみて正解。
しかし、みんな頭はいいし仕事熱心、SAPのテクニカルスキルなんかは嫌というほど叩き込まれているのに、それをレバレッジするためのクリティカルシンキングの基礎を知らないというのはもったいない話だ。『分析』というスキルはうちの会社で採用しているスキルマトリクスのひとつの柱なのだけれども、そもそもそこで言っている『分析』スキルは範囲が狭過ぎて*1、ここ経理オペレーションチームで働いている人たちは『分析』が自分には無縁なモノだと思っている節さえある。そのせいでカスタマーから持ち込まれた質問に対してとんちんかんな答えを返したり、ソリューションを提供できないというのは非常に大きな機会損失だ。
これはスタート地点。今後も実務を通じてどんどん彼らを鍛えていきたいし、さらに野望としてはこのトレーニングをサービスセンター中でやりたいもんだ。

*1:NPV, Real option、@Risk、競合分析などなど