柿の種中毒治療日記

Kobe→Manila→Guangzhou & Hong Kong→Seoul→Yokohama

フィリピンにも文化はあるのだ

マニラを訪れている来客があって接待ディナーに行って来た。マラテにあるZamboangaというお店だ。このお店ではオーセンティックなフィリピン料理とともにフィリピンの伝統芸能を見れるのだと言う。こないだコスタリカ出張でコスタリカのダンスを一緒に見にいった部下が、コスタリカのダンスより全然レベルが高いなどというから話半分ながら少し楽しみ。それにしたって、フィリピンの伝統芸能?そんなのあるのだろうか。フィリピンはアメリカの影響が非常に強く、さらにはその前のスペイン統治によって固有の『文化』が失われてしまっていると聞くけれども。
ところがその先入観は良い意味で見事に覆された。このお店のステージで繰り広げられるダンスはずっと以前からフィリピンに存在しているものだという。北の方の部族の踊りは麻らしきシンプルなデザインの服に身を包み、踊りも比較的静か。一方、南のミンダナオ島の踊りは衣装もイスラム圏のそれである。音楽もバリ島でおなじみの青銅のゴングをいくつも並べたトロンボンと良く似た楽器を使っていて、とてもエキゾチック。フィリピン南部はマレーシアやインドネシアにも地理的に近いし、実は同じような音楽と踊りが固有の文化として存在していたのかもしれないね。スペイン統治時代の踊りというのは衣装もがらっと西洋風になり、同じくスペインに統治されていたコスタリカの踊りと良く似ているのも印象的であった。
北の方の部族の踊り。


スペイン統治時代にはじまったダンス。音楽はもちろんのことながら女性のドレスの形など、コスタリカで見たものと良く似ている。


南の方の部族の踊り。布を自由自在に使いながら踊るのだ。

楽しくフィリピンの踊りを見た第一部のあとは、なぜだかハワイアンダンスになったのはご愛嬌。さらにゲストをステージの上にあげて踊らせるというお決まりの企画でなぜかステージの上にあがる羽目になってしまったのもお約束。ただこちらにきてから会社のイベントで女装させられてステージの上に上げられたり何だりという経験を積んで来たこともあって、照れることなく堂々と踊りあげて歓声をいただいた。