身を切られるような思いで読んだ。最初の100頁を読むのにすごく絶望的な気分になって、怒りともなんともつかない感情に包まれる。『復讐は何も生まない』というのは正しいと思うけれど、すべてを奪い取られ・未来への希望も何もなくなってしまった人間にとっては復讐が何も生み出さないなんてことはどうでもいいことだろう。結末はやるせないものだったけれども、単純な仇討ち物語にはない余韻。自分がその立場に置かれたら、いったいどうするだろう???
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/05/24
- メディア: 文庫
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