柿の種中毒治療日記

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Push never works

珠江新城のオペラハウスにて一日がかりのイベント。昨年度の結果を振り返り、今期の目標とそのための施策を事業部マネジメントから事業部全体にシェアするイベントだ。その中で、あるベテランの営業リーダーが成功のためのティップスを手短に披露してくれたのだけれど、その冒頭の言葉がとても印象的だった。



"Push never works"



ふだん働いているとしばしばPushという言葉がでてくる。たとえば「売上目標に達するよう営業をPushしろ」、「コスト削減実績がたりない。もっと製造をPushしろ」などなど。Pushすることを仕事だと勘違いしているのではないかと疑いたくなる人も一部にはいる。「わたしはすでになんどもPushしました(なので結果がでないのは私のせいではなく、それでもやらない相手の方です)」。「結果がでないのはお前のPushが足りないからだ」、なんてね。
組織の中である程度の地位に昇って行くと自分では手を動かすことができなくなってくる。だからそのレベルでPushという言葉が出てくるのはある程度しかたないのかもしれない。さらに大きな組織には怠けるものもでてくるだろうから、Pushが重要な局面も一部はあるだろう。
でも当たり前のことながらみんながPushしあうだけでは何の価値を産み出さない。特にぼくたちは間接部門だ。人がやりたくなるようなVisionを描き、押しつけではなく自発的なコミットメントを取り付け、人々が容易に実行ができるようお膳立て・ソリューションを提供して行く。これが揃って物事は回り始める。人の言葉として聞くことで、自分がチームに対して言い続けてきたことを再確認できた。
中国に来てほぼ一年。最初の1・2ヶ月はストレスから顔面が痙攣したりと大変だった。でもそれを乗り越えて、なんとかこの一年を締めくくれた。中国人の同僚や部下と良い関係を築けたし、タブーとされてきた色々な問題に取り組み、周りを巻き込んで大きな意思決定も成し遂げた。事実をとことん追求し、人々の声に耳を傾け、そこからVisionと解決策を描き出す。今年一年そういうことができたと思う。チーム全体に対してプラチナム・アウォードという賞をもらい、個人としてもストックオプションをもらうことができた。
ここで満足することなく、これからもっと大きな仕事を成し遂げたい。