柿の種中毒治療日記

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City of Darkness Revisited

City of Darkness: Life in Kowloon Walled City

City of Darkness: Life in Kowloon Walled City

僕が初めて香港に行ったのは2003年。尖沙咀の雑踏のパワーに圧倒された。その後縁があって、香港には足繁く来ることとなった。娘も香港生まれ。そういう意味で香港は自分にとって特別な街の一つだ。


その香港の九龍城という言葉には何か神秘的な響きがあると思うのは大学時代にあの伝説の(クソ)ゲー『クーロンズ・ゲート』にはまったからか。結局の所クリアまでは至らなかったのだけれどもね。

しかし2003年には既に九龍城は取り壊され、香港も中国に返還されていたので、残念ながら在りし日の九龍城は写真の中にしかない。写真集City of Darknessは廃墟としての九龍城ではなく、生活の場としての九龍城を描いたものだ。以前その写真を何枚かウェブで見たのだけれど、そこにあふれる人々の表情とパワーに圧倒された。廃墟も美しいけれど、やはり生きている人々の表情のほうが好きだ。そこで、ぜひ読んでみたいなと思っていたものの、洋書のオリジナルはAmazonで新品が6万円超、古本はなぜか新品より高くて7万円。とても手が出ない。

そのCity of Darknessも出版後20年。それを記念し、再構成した上でリローンチするCity of Darkness RevisitedというプロジェクトがクラウドファンディングサイトのKICKSTARTERで行われていた。こういう本のファンドレイジングに参加できるというのはなんだかすごい、とひとり興奮して早速サポーターとして参加する事にした。自分が好きなプロジェクトに寄付という形で参加するのは、普通に買い物をするのとは一味違う楽しさがある。57ポンド、約1万円。

めでたくファンドの目標金額を達成したというメールも先日届き、あとは出版を待つばかり。楽しみだ。こういうふうに広く寄付を集めてなにかをやるというのはインターネット時代ならではだ。
City of Darkness | Revisited


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