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柿の種中毒治療日記

Kobe→Manila→Guangzhou & Hong Kong→Seoul

さよなら、広州

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FUJIFILM X-E2 XF18-55mm F2.8-4

金曜日。中国での最終出社日。デスク周りを奇麗に片付け、いくつかのフロアを回ってお世話になった人と会える限り会って短い言葉を交わした。明日の朝一番には機上の人。

住み慣れた この街も この部屋も さよならだ
積み上げた 段ボールは あの時より ずっと増えた
真っ白だった壁紙も いつの間にか汚れたな

というのは斉藤和義の『引っ越し』という曲の一節。これまで何度も何度も引っ越しをして来て、数えてみたらこれまでの人生での引っ越しは数十回にのぼる。これまでの引っ越しには特別な感慨があったものも、そうでないものもあったけれど、今回の引っ越しは本当に特別だ。

備え付けの家具以外ほとんど何もなくなった部屋の写真を撮って回る。この部屋で二人で住み始めた四年前。それが三年半前に三人になった。娘はここで初めての寝返りを打ち、初めて立ち上がり、初めて歩き、初めての言葉をしゃべり、初めての友達ができ、初めて幼稚園にも通った。そしてふと気付いたら娘が描いていた壁の落書き。彼女にとって、そして父親としての僕にとっても初めての、そして大切な思い出が沢山詰まった場所。

ぼくたちが出た後、この部屋の壁はすぐに塗り替えられて、また真っ白になるのだろう。ここに帰ってくることが仮にあったとしても、それは誰か他の人の家だ。でもまたその他の誰かの人生の大事な場所となるのだろうなと思うと、寂しいばかりではなく少し嬉しい気持ちにもなる。

仕事で辛いこともあったけれど、たくさんの人に支えられ、ほとんどの期間を笑顔で過ごすことができたような気がする。自分の人生の中でも特別な四年間だった。ありがとう。