- 作者: アラン R.コーエン,デビッド L.ブラッドフォード,高嶋薫,高嶋成豪
- 出版社/メーカー: 税務経理協会
- 発売日: 2007/12/03
- メディア: ハードカバー
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☆☆☆☆☆。7-8年前に一度読んだきりだった『影響力の法則』を最初から最後までもう一度読み直してみた。改めて読んでみると、これはすごい本だな。原題はInfluence without Authority。地位や肩書きといった権力・パワーを持たない状態で、どう人に影響力を及ぼしていくのかということが理論的に解説されている。
核となる概念は「レシプロシティ=互恵性」と「カレンシーの交換」。こちらが望む行動を相手から引き出すために、相手が価値を感じるもの=カレンシーと交換するということ。ギブ&テイクというのは交渉の基本形の一つだけれども、それをさらに包括的にしている。また「カレンシー」というのは必ずしも金銭的なものにとどまらない。たとえば「感謝の念」を伝えるというのだって立派なカレンシーになりうる。自分が使えるカレンシーを幅広く認識する助けにもなる本。
味方になると考える・相手の世界を理解するなど、『7つの習慣』と通じるところも多々あるのだけれど、さらにテクニカルなところまで踏み込んでいてとても役にたつ。特に「相手の世界を理解する」に関しては、性格ではなく相手の置かれている環境を徹底的に分析しろという主張が良い。交渉がうまくいかないのを、ついつい相手の性格のせいにしてしまいがちだけれども、性格のせいにしてしまったら先に進まないのだ。
<影響力の法則 コーエン・ブラッドフォードモデル>
法則1 味方になると考える
法則2 目標を明確にする
法則3 相手の世界を理解する
法則4 カレンシーを見つける
法則5 関係に配慮する
法則6 目的を見失わない
そのほか読み直した本
Think! no.28―実践的ビジネストレーニング誌 目指す結果を出すコミュニケーションの法則
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2009/01
- メディア: 大型本
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