柿の種中毒治療日記

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Shall we dance?

リメイク版の映画公開ということもあり、本屋で平積みになっていたのでつい手に取ってしまった。中身はオリジナルのShall we dance?がアメリカで公開されるまでの周防監督とミラマックスの交渉や、監督が全米をキャンペーンで回った時の記録だ。記録文の側面が多少強く途中ちょっと冗長な部分もあるけど、アメリカの人々が日本人に対して抱いているイメージや、アメリカ人と日本人の国民性の違いなんかが伝わってきてとても面白かった。
多くのアメリカ人のアメリカ以外への興味関心の低さは周知の事実だけど(僕の知ってる「中部のちょっとだけ名門MBA」の学生は日本の場所を知らない人が多かった)*1、それ以外で一つ興味深かったのは、アメリカでの映画のストーリーの作りあげ方。なんと、試写のアンケート結果で編集の仕方やストーリーまで大幅に変えてしまうらしい。そういえば、アメリカ版の「フランダースの犬」のエンディングにはなんとハッピーエンドバージョンがあるんだって(http://redfive.s8.xrea.com/hari.htm)。
顧客中心主義って昨今の流行だし大事なことだと思うけど、行き過ぎたり方向性を間違えるとなんだかなって感じだね。顧客中心と顧客迎合のどこで線を引くかっていうかさ。まあ、日本の漫画でも途中から当初の方向性とはえらい違ってきたなっていうのは良くあるけどね。

『Shall we ダンス?』アメリカを行く (文春文庫)

『Shall we ダンス?』アメリカを行く (文春文庫)

*1:とはいえ、ステロタイプな見方はしないようにしなくちゃねと自戒