柿の種中毒治療日記

Kobe→Manila→Guangzhou & Hong Kong→Seoul→Yokohama

ベルリンの至宝展

久々上野の国立博物館へ、ベルリン至宝展を見に行く。ゴールデンウィークということもあって、ベルリン至宝展は20分待ち、同じく上野でやってた大恐竜展はなんと2時間半待ちだった。
で、ベルリン至宝展。エジプト美術、オリエントの美術、ギリシャ、ローマにイスラム美術、中世ヨーロッパにルネサンス以降の絵画など、盛りだくさんでとても楽しめた。特定の画家の展覧会とか印象派展とかも楽しいけれど、こういう歴史を網羅した展覧会も全く別の視点から美術に触れることができて楽しい。例えば、ルネサンス前後で絵を比べてみるとおもしろい。ルネサンス前の美術ってホントに暗いしなかなか馴染めないけど、ルネサンス以降の絵画は躍動的で生きる喜びっていうのが伝わってくる。宗教や経済、国家のパワーバランスの変遷なんかをもう一度ひも解いて、美術史と組み合わせてみたら面白そうだ。*1
今回の展覧会では特にそういった切り口はなかったけど、同時代のもので切っていくのも面白そう。中国史とかローマ史、イスラム史といった地域ごとの歴史だけでなく、同時代にどういった文明/美術があったのかっていう観点。例えばルネサンス前の暗ーいヨーロッパ絵画と、同時代のイスラム美術を並べてみたらどんなもんだろう?中世ヨーロッパが暗黒の時代だったってことが実感できるんじゃないかな、と思う。そういう風に比較していくことで、健全な相対主義を身につけていけるんじゃないかと。

*1:魔女狩りの歴史と組み合わせてみたらどうなるだろう?ルネサンス以降の絵にはギリシャ神話の神が積極的に取り上げられてるらしいけど、こういうのは当時のキリスト教社会で容認されてたのかな??