ネタばれ。別に浅田次郎ファンでも何でもないんだけど、壬生義士伝で昔不覚にもほろっときたこともあってジュンク堂で中味も見ずに購入。でもちょっと波長が合わないのかそれとも帯に偽りありなのか抱腹絶倒というほど面白くもなく、感涙というほど感動もせず。なんか主人公の心情に共感しにくいんだよなー。主人公は報われないものの有為な/ひとかどの人物で、周りのどうしようもない堕落した幕臣たちに憤りを感じているにもかかわらず、その有為を生かそうという人間の申し出を断って『武士』として徳川幕府に殉ずるっていうのはどうなんだ?その死によって幕末に一つの明確な区切りがついて、明治維新を名実共に改革にした、というのはちょっとひいき目でどうしても無駄死にに見えるけど。
妻夫木聡主演でこの夏映画化されるらしいけど、どんなもんだろ。
- 作者: 浅田次郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/04/25
- メディア: 文庫
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