１１月に人がたくさん集まったから今年は訪いも少なく、静かな元旦。毎年恒例の御屠蘇もない。とはいえ家でくすぶっているのもどうかと思うし、気分転換に彼女とじいちゃんと三人で二時間ばかり散歩をした。
散歩の道すがら、じいちゃんが建設に携わった建物を見て回る。昔通った小学校、ばあちゃんがボランティアでよく行っていた公民館、道沿いのお宅やお寺などなどたくさんある。そのそれぞれの建物へのじいちゃんの愛着が伝わってくる。愛着って自分自身がこだわりをもって成し遂げた仕事に対しては持てるけど、大量生産で工場で作られた規格品を組み立てて行くだけのような作業からは生まれないというのがじいちゃんの考え方。古い人だから昨今の考え方にマッチしない部分もあるんだろうけど、それでもいいなあと思う。僕の仕事は建物のような形に残るものを生み出すものではないけれど、そんななかでも誇りを愛着をもてる仕事をしたいな。
その後、毎年祖父母がお参りしていた山口大神宮へと足を運んだ。たくさんの参拝客にまぎれて本殿近くまで行くも、喪中なので礼拝とかはせずにそのまま再び階段を降りた。籤好きのじいちゃんに1000円もらって5本籤を引いたけれどもすべて外れ。外れのスナック菓子を袋に詰めてもらって大神宮を後にした。その後、中学校や市民会館の側を通って商店街へを通り抜けて帰宅。元旦の商店街はどの店も閉まっていて閑散としていたけれど、正月くらい店を閉めてるほうが年の初めという感じがしていいもんだね。
なにはともあれ、今年一年良い一年になりますように。
