ずいぶん前に買ったポール・オースターのリヴァイアサンをようやく読了。不思議なことにいつ読んでもサックスがばったり帰ってきてファニーの前から姿を消すところまでで中断してしまい最後まで読んでなかったんだ。今回はその壁にもぶち当たらず最後までのめり込むように読んだ。ひとりひとりの登場人物が運命的な絡み方を見せて重層的に話が膨らんでいく。アメリカの象徴、自由の象徴、自由の女神像を爆破していくテロリスト。共感できるところもありながら、同意できないところ、怖いなと思うところも多々あってそれまた面白い。理想ばかりを追い求めて狂信的になるのも嫌だし、だからといって現実だけ見てスレていくのも嫌だなあ。
- 作者: ポールオースター,柴田元幸
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/11/28
- メディア: 文庫
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