柿の種中毒治療日記

Kobe→Manila→Guangzhou & Hong Kong→Seoul→Yokohama

怒る

マニラ日本人会からもらってきたガイドによると、フィリピンの人に対して人前で激怒して相手の面子をつぶすというのは一番やっちゃいけないことだそうだ。フィリピン人は基本的にニコニコしているしeasy goingだけれども、実はとても面子を気にする国民性なんだって。キリスト教が『罪』の文化であるのに対して日本は『恥』の文化だと聞いたことがあるけど、フィリピンはカソリックが多くを占める国ではあるけれども「恥の文化」の側面がとても強いそうだ。
そういわれてみると思い当たる節もある。こいつはどうにもならんなというような問題が起こったときに、当事者だけではなくその上司をccに入れてメールをすることは透明性ということから考えて普通だと思うけれど、一部のフィリピン人はそれに対して上司をいれずに返事をしてくる。上司を煩わせるのがいやなのかと思っていたけれど、実際のところは自分の失態を上司の目に触れるのが嫌ということもあるんだろう。『失敗したあなたが悪いんじゃない、失敗した根源の理由を見つけてそれを組織で共有し、次に同じ間違いを繰り返さないようにしましょう』というのが通じないことも多い。とにかく失態自体をなかったことにして、それに対するすばやい対処がすばらしいとこう来るわけだ。罪に対してはそれを認め、悔いてやり直すことが求められるけど、恥の場合は忘れ去られてはいおしまい。
閑話休題。そんな『恥の文化』が強いフィリピン。フィリピン人を公衆の面前で罵倒したりすることは、刃傷沙汰にもつながりかねないんだって。というわけで、気をつけよう気をつけようと思っていたのだけどもやってしまった。プランニングが全くできてないコーディネータのおかげで今週月・火と本題そっちのけで書類を持って行ったりきたりをさせられていたんだけれども、今日は家の下見の途中でそのスケジュールを急遽変更して書類にサインをしにダウンタウンにあるオフィスにこいと急な電話。そういうことがないように、2週間前に記入した書類をpdfで送って不備がないかあなたと確認したじゃん。昨日まではRPGみたいだとかいってへらへらしてたんだけど、一生懸命やってくれている法律事務所や他の人のせいにして自分のことは全く省みてないもんだから久々に電話越しに激怒して声を荒げてしまった。結局埒が明かないし更なるしわ寄せがぼくに来るのも目に見えてるので、駆け足で家探しをして途中中断し昼ごはんの時間を削ってなんとかダウンタウンに戻ってサイン。
はぁ。アドレナリン分泌しすぎてがっくり疲れた。言った内容自体は大筋間違ってないと思うけれど、言い方は間違えたなあ。そのあとこっちからも感情的になってごめんねとは言ったけどさ。いままでヘラヘラしてた分、急に激怒したもんだから向こうもびっくりしたに違いない。器を大きくする努力も必要だけど、今の器に入りきらないなら入りきらないでもうちょっと不快感を小出しにしていくなり、その都度ごとにこれはいやだ・改めてくれというようなフィードバックをするようにしないと、こんなの部下にやったら出社拒否に追い込んじゃう。猛省。