柿の種中毒治療日記

Kobe→Manila→Guangzhou & Hong Kong→Seoul→Yokohama

フィリピン世界遺産を巡る旅

フィリピンは何を隠そう自然遺産/歴史遺産どちらにも恵まれた世界遺産の宝庫である。今日はフィリピンの独立記念日で国民の祝日、土日と合わせて3連休だ。良い機会なのでルソン島北部、イロコス地方へと二泊三日で行って来た。イロコス地方にはスペイン統治時代の面影を残す歴史都市ビガンや、当時の教会建築などの世界遺産が盛りだくさんなのだ。初日の今日はフライトが取れなかったので夕方5時過ぎにマニラを発って移動のみ、イロコス・ノルテ州の州都LAOAG(ラワグ)へと向かった。ノルテとは『北』の事である。英語なら『ノース・イロコス州』なのだろうけど、スペイン語の影響が残っているのだ。

マニラからのフライトはわずか1時間弱。ついたところはとってもこじんまりとした空港だった。飛行機からはタラップを使って降りて、小さな小さな建物へ。最近タラップを使って飛行場に降り、その足で飛行機を見上げながら歩くのに慣れっこになって来た。これでも実はラワグ空港は国際空港なのだ。三連休をイロコスで過ごそうという客で狭い建物はにわかにごった返す。空港からは今回の宿泊先のFort Ilocandiaの送迎バスに乗って移動。もうすっかり辺りが暗くなっていて残念ながら辺りの風景は楽しめなかった。これは明日のお楽しみだ。ただほとんど明かりは見えなかったので、きっとかなり田舎なのだろう。四六時中電気が煌煌と着いているマニラから来ただけに、この静けさに期待に胸が膨らむ。


空港から20分ばかりバスを走らせて今回の宿泊先、Fort Ilocandiaに到着。外観は重厚なレンガっぽい作りでなかなか豪華。このホテルはルソン島北部にある唯一の5つ星ホテルなのだという。まあフィリピンにおけるホテルの星というのはちょっと割り引いた方がいいので、他の国なら3つ星程度であろうか。ただお湯もきちんと出るし、何より清潔。中華料理もまずまず美味しい。そういう点ではフィリピン国内格付け的には5つ星のシャングリラやペニンシュラとまでは行かないまでも4つ星くらいが妥当なのかな。さてこのホテル、香港系の会社が経営しているらしく、ホテル内には中国語が必ず英語と併記されている。ここルソン島の北部は南シナ海に面していて、驚くほど中国南部とは近いのだ。世界不況の影響なのかたまたま中国からのゲストらしき人たちは見かけなかったのだけれどもね。セブは韓国の人に大人気なのでセブのシャングリラなんかは韓国人向けの設備が多かったのだけれども、一方ここは中国人向けである。韓国とフィリピンの関係と言うのは比較的日が浅いのだけれども、フィリピンと中国とはフィリピンがスペインに統治される前からかなりの経済交流があったそうな。そういう歴史に思いを馳せるとなかなかおもしろい。
なにはともあれ足のないぼくたちには夕食後特にやる事もないので、持って来た本を静かに読んだ。