柿の種中毒治療日記

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挑戦ー巨大外資

1970年、32歳にして外資系メーカーの日本支社のコントローラーに就任し、30年間という期間にわたってCFOを努めた男の話。彼がスカウトされたときに自ら提案したコントローラーに関する提案書。

  1. 経理マンは経理マンである前に、ビジネスの目標、マーケティング、経営者の役割などを十分に理解したビジネスマンであるべきだと考える。
  2. 長期的な観点からの利益達成を考え、単にコスト削減に走ると会社を間違った方向へ導くことになる。
  3. 経営者の意思決定に必要な情報の提供こそが、経理の重要な役割であり、経理マンは、経営者が会社全体の観点から、効率的にタイミングよく、正確な意思決定が出来るようアドバイスをすることが大切である。
  4. 経理は、それ自体では直接的には利益を産み出すものではないので、経理など間接部門の組織は、機能する限りにおいて、なるべく小さく、コストのかからないものであるべきだ。またその組織は硬直的であってはならず、事業の目的によって弾力的に変化しなければならない。

ぼくのありたいファイナンス・マネージャ像と一致する。こんな人の30年間のビジネスストーリーなんて面白そうだと思って読んでいったのだけれども、見事に期待を裏切られた。経理の専門性とビジネスをどうつなげて企業を改革して行くかというような話はほとんどなく、権謀術数の話がほとんど。つ、つまんねえ。。。経営陣のコントロールに関する考え方も相当メチャクチャ。本社から来る外人GMはほとんど秘書と不倫関係にあり、経費を使って豪遊。権力闘争のために子会社を作ってそこにライバルを飛ばす、などなど。主人公の倫理観もイマイチ微妙。
ほんとにそんな会社あるのかね?1970年代の外資の日本支社がそういう場所だったのか、それとも今働いている会社でそういう話を聞かないだけでいまだにこういう会社がほとんどなのか?興味深い、けれど時間の無駄だった。

挑戦 巨大外資 上 (小学館文庫)

挑戦 巨大外資 上 (小学館文庫)


挑戦 巨大外資 下 (小学館文庫)

挑戦 巨大外資 下 (小学館文庫)