柿の種中毒治療日記

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善は微に入り細に渡って行わなければならない

河合隼雄さんの本。この本はたまにぺらぺらめくっているとはっと気付くことがある。
その中に『善は微に入り、細にわたって行なわなければならない』という言葉がある。自分では『善いこと』を為しているつもりでも、自分本位なやり方だったり善意の押しつけだったりしてそれを受ける側からすると迷惑なことが往々にしてあるというようなはなし。そういう『善』をしようとするなら、細部にまで心を砕かなければいけない。河合隼雄さんの本に挙げられた例はボランティア活動に関する例だったけれども、仕事にだってそれは言えること。

たまたま今やっている仕事は大改革といっていいような話で、自分では正しいことだと固く信じてやっている*1。大きなところはめどがついた。でもここからどこまで細かな仕組みに落とし込めていけるかが実は正否を握っているのだと思う。大局を見ることは常に必要だけれども、同時にとことん細かく色々な状況を考慮して物事を設計できるかというのも大事なことだよね。

なんて、のんきなことを言っているけれど、実はそのみちのエキスパートと話をしていてこちらの細部の詰めの甘さに背筋が寒くなったのである。ここから挽回して行こう。

こころの処方箋 (新潮文庫)

こころの処方箋 (新潮文庫)

*1:といいつつ、『白河の清きに魚の住みかねて』だったりマキャベリの『善行は悪行と同じように、人の憎悪を招くものである』なんて言葉もあるからね、と自戒