海外生活が長くなり、ニュースソースは基本的にはNHKかネットである。特にYahooなんかをちらちらみていると、排外主義が高まっているんだなとある意味恐怖を感じる。と同時に、日本の人たちと話をすると、日常生活の実感としてはそこまで排外主義が高まってるという感じはしないらしい。変な話、いまのぼくは物理的に日本から遠く離れている訳で、現実の情報ネットワークから遮断されてネットの情報のみにさらされている。ニュースソースが偏らざるを得ないから危ない話だ。
長い海外生活を経て自分が育って来た文化に対して強い愛着を感じるようになった。ノンポリであった大学生時代から比べると自分も変化したな。とはいえ、それは多様な人々と付き合って行くなかで、自分が育って来たバックグラウンドを意識することが増えたからである。個人的には愛国と排外主義というのは全く異なるものだと思うしね。
でも、この二つは得てしてくっつきがちだ。どこの国でも『愛国』というのは政治家にとって都合のいい目くらましなのかもしれないな。今の時点では、中国のような『愛国教育』だったり『愛国無罪』なんてことがおおっぴらに奨励されたりしないだけまだましなのかもしれないけれど。朱に交われば赤くなるとは良く言ったもので、自分で意識せずとも特定のイデオロギーに触れ続けることで自分の考えが影響を受けることは避け得ない。どうバランスのとれた見方を維持できるか、課題だな。
- 作者: 安田浩一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/04/18
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