これはすごいや。ここ一年、電子書籍で漫画が買えるようになってきてかなりたくさんの漫画を読んだけれども、ダントツである。
鳥獣戯画のようなデフォルメ。水墨画のような抑制された美しさ。一コマ一コマ、無駄が無い。ストーリーも良い。藤沢周平の短編を読んでいるかのような感じがしてくる。登場人物一人一人が丁寧に描かれていて、みんな魅力的だ。面白いというのを超えて、どこか琴線に触れる感じ。わずか8巻だけれども、本当に面白い本というのは長さじゃないんだなと思う。
Kindle版だと紙の書籍の半額以下というのもお得な感じ。Kindle Whitepaperの質感ともピッタリだ。松本大洋の書籍だと他には『ピンポン』と『鉄コン筋クリート』がKindle化されているんだね。花男とかZEROとかも大好きだったな。全作品、Kindle化希望ボタンをポチッと押しておいた。どれだけ効果があるのかは定かでないけれども。
*1:実際のところ『まとめて購入』する機能はないのだけれど、一冊終わるごとに次の本の購入を促すガイドがでてきて、ついつい1 clickを繰り返してしまうのだ。Amazon恐るべし。