先日映画を見てとても面白かったので、原作の本も読んでみた。Amazonの評価とかは毀誉褒貶まっぷたつだけれども、それも何となく分かる感じ。
なんだか体がかゆくなるような言い回しがちらほら。でもそれはそういう自己肥大した青春時代というやつをとっくに過ぎ去って、自分が大人になったからなのだろうかなどとも思う。もしくは繊細な感受性を失ったというか。それから、スクールカーストとやらでやたら『上下』を気にする人たちが多いのだけれど、中学・高校時代ってそんなもんなんだっけ?正直忘れてしまった。何事も他人との比較して上下を付けたがるなんて、ねえ。
なんだかんだいいつつ、でも別に嫌いじゃない。桐島という象徴的な人物がいなくなって、それを中心に学校中がいわばパニックになるというのが映画の方の筋で、それはそれでとてもドラマチックでメッセージもはっきりしていた。一方、原作の方は別に桐島がやめようがなにしようが自分は自分というひとたちばかり。こちらの淡々とした感じの方が現実的な気もするし。
うーん。でもやっぱり映画の方が個人的には好きです。
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