柿の種中毒治療日記

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『ビジネスモデルの教科書: 経営戦略を見る目と考える力を養う』

朝8時半から娘の通うPreschoolにて父母面談。自分の知らない、家の外での娘の様子を先生に教えてもらって嬉しかった。思っていた以上の成長の早さにびっくり。もうすぐPreschoolに通い始めて1年なんだな。あっというまだね。そのあと職場に向かってふたたび長い一日。一週間長かったけれども、これでまた週末かと思うと一週間あっというまだったななどと言う気もする。時間というのは流れ方が均一ではないね。

閑話休題

ペラペラとモデル#1の『地域ドミナント』モデルだけ読んでみた。セブンイレブンの出店戦略などでとても有名だし、知ってるよなんて高をくくっていたのだけれども、すみませんでした。『カニバリゼーションによる売上効率ロスを厭わず特定地域に大量出店することで面として地域を押さえる。配送効率を高め、認知度獲得コストを下げられる』というのは知っていたのだけれども、そんなの全く表層的な理解であった。

  • 競合が入る余地をなくすことによって結果的に競争の少ない環境を作り上げられるから、価格競争が少なくなる。これは非常に大きい。価格と売上個数の利益に及ぼす影響では、通常価格のインパクトの方が遥かに大きいから、これは凄いメリットである。
  • 各店舗間の売上のブレはあってもそれを地域レベルでは吸収し合う。そのためマクロでの需要ひいては売上が安定し、経営が安定する。また需要が安定すれば在庫を少なく押さえられる。
  • 店舗の効率をあえて落とすことで、顧客の待ち時間が少なくなったり、快適な購買環境を整えることができるため顧客満足度・リピート率をあげられる。

などなどなど。『カニバリゼーションを押さえて、一店舗当たりの売上を最大化するべし』という一見合理的な主張は実は真ではなく、あえて一店舗当たりの売上を犠牲にしてもあまりあるメリットがある。事業の財務モデル・投資モデルを考えるのにとても役立つ視点。

地域ドミナント戦略について割かれている頁はそんなにないのだけれど、その限られた頁にあるヒントはこんなもんではない。こりゃ、面白いや。