柿の種中毒治療日記

Kobe→Manila→Guangzhou & Hong Kong→Seoul→Yokohama

三連休初日

土曜日。ドラゴンボートフェスティバルがあるので、今週末は月曜日まで三連休。朝からむすめとプールに泳ぎにいって、そのあとはとても暑くなって来たのでクーラーのきいた部屋の中で遊んだ。ダースベイダー、なんてまだ知らないよね。

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夜になって、久しぶりの川沿い散歩。ここ数週間、毎晩雨が降っていたので、本当に久しぶりだ。考えることはみんな同じなようで、川沿いは涼を求めてやって来た広州市民でごった返していた。とはいえ8時過ぎにも関わらずとても暑くて汗が流れ落ちる。さらなる涼を求めてスターバックスへ避難。

いつもの音楽堂の前には人だかりができていたので何かと思ってのぞいてみたら、キャンドルと風船に囲まれて女性がプロポーズされていた。どうやらうまくいったみたい。お幸せに。

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読み終えた - ローマは一日にして成らず ローマ人の物語

ローマ人の物語第一巻を読了。面白い。なぜローマが千年間も栄えたのか。著者は数々の歴史家の言葉を紐解いて、『開放性』という共通点を見出している。2千年後の現代でも、ようやくダイバーシティなる概念が経営に持ち込まれようとしているけれど、それを遥か昔に活用していた人々がいたのだな。排外主義というのはろくなもんではない。

ハリカルナッソスのディオニッソスは、宗教についてのローマ人の考え方にあった、とする。人間を律するよりも人間を守護する型の宗教であったローマの宗教には、狂信的傾向がまったくなく、それゆえに他の民族とも、対立関係よりも内包関係に進みやすかったからだろう。他の宗教を認めるということは、他の民族の存立を認めるということである。

自身政治指導者であったポリビウスとなると、ローマ興隆の要因は、ローマ独自の政治システムの確立にあった、と考える。王政、貴族政、民主政という、それぞれが共同体の一部の利益を代表しがちな政体に固執せず、王政の利点は執政官制度によって、貴族政の利点は元老院制度によって、民主政の良いところは市民集会によって活用するという、ローマ共和政独自の政治システムに、興隆の原因があるとしたのであった。なぜなら、この独自の政治システムの確立によって、ローマは国内の対立関係を解消でき、挙国一致の体制を築くことができたからである。

プルタルコスとなると、ローマ興隆の要因を、敗者でさえも自分たちと同化する彼らの生き方をおいて他にない、と明言している。
ギリシャと違い)ローマでは、どこに生まれようと問題にならず、ローマ市民権の有無だけが問われたが、これも拡大の傾向にあった。ある時期までは、ローマに住むだけで市民権を取得できたのである。

(筆者は)ローマの興隆の要因を求めるならば、この三点全部であると思うのだ。なぜなら、ディオニッソスのあげた宗教、ポリビウスの指摘した政治システム、プルタルコスのいう他民族同化の性向は、いずれも、古代では異例であったというしかないローマ人の開放的な性向を反映していることでは共通するからである