水曜日。朝から富士見高原スキー場へ。リゾナーレ八ヶ岳からはバスで普段なら15分ほどの道のり。途中から大雪にかわったので、チェーンを履いたりなんだり。すごい雪で、みるみる周りの景色が雪で白く覆われていく。
むすめはスキー教室に入校。他に6歳の女の子と4歳の女の子。小さな三人で、先生についていく。大人はフカフカの新雪のなかでスキーをするのは楽しいけれど、子供の体重だと緩斜面では新雪にスキーが埋もれてほとんど滑らないみたい。なのでボーゲンではなく、足を平行に交互に動かして山の下まで降りたそうだ。よく言えば、クロスカントリーだけど、ちいさい体には雪中行軍並だっただろうな。
とはいえむすめはそんな大雪をとても楽しんだみたい。手帳にスタンプをもらったりして、子供心をくすぐるコース設計でした。
東大准教授に教わる「人工知能って、そんなことまでできるんですか?」を読んだ
大雪のなかでスキーを続けるのは大変なので、昼前にホテルに戻ってきた。娘と妻はプールに向かい、ぼくはサボって読書。こないだ6割引セールをやっていた本を読了。「東大生が教える〜」系の本は内容が薄いことも多くほぼ読まないのだけれども、こちらはそれに似たタイトルがつきながら素晴らしい内容。気鋭の人工知能研究者と、人工知能は専門ではないけれどとても多くの引出しをもつコンサルタントとの縦横無尽の対談は非常にスリリング。
例えば、テクノロジーが発達していく中、失われていく職業は多々あると言われている。ぼくの専門領域も半分以上はそうだろう。そんな日を座して待つのではなく、アルゴリズムに得意な分野およびアプローチと、人間こそが得意とするアプローチとの差異をしっかり理解して、自分の競争力のポイントをより後者にスライドさせていくことが必要だ。
たとえば、人間に得意でかつ人工知能に苦手なことの一つの事例が、異分野の事例を抽象化し、アナロジーを用いて知識を転移させること。たとえば業界間のベンチマークによるベストインクラスの移植などはその好例だ。歴史に学ぶというのもその一つ。
また、ビジネスの意思決定は大数の法則が効くような反復試行のみならず、一度やったらこれっきりといったこともままある。こういうのこそ人間が得意とするところ。
などなど。「答え」が得られるわけではないけれど、考える材料がごろごろ転がっている本だった。
東大准教授に教わる「人工知能って、そんなことまでできるんですか?」 (中経出版)
- 作者: 松尾豊,塩野誠
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 中経出版
- 発売日: 2014/10/16
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