- 作者: スティーブン・レヴィ
- 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
- 発売日: 2012/08/31
- メディア: Kindle版
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土曜日です。昼はリクルーティングのイベントで駆り出され、夕方ヨンドンポのコストコで買い物。そのあと家で一人のんびり『グーグル ネット覇者の真実』を読了。かなりの分量の本だったけれども、全く飽きず。How Google Worksも面白かったけれど、こちらは組織論にとどまらずグーグルの収益源とプロダクト・ポートフォリオの拡充、別の国への進出、プライバシー保護や独占禁止法との兼ね合いなどなどより広範な範囲を取り扱っていてかなり面白い。個人的にはぼく自身が4年間過ごした中国でのグーグルの取り組みと撤退までのエピソードが大変面白かった。この本もすでに出版されて数年経っているから、ここからどういう風に変わっているのかはとても興味深いところである。
さて、自分の仕事・職種に対するインパクトという意味でいうと、新規事業の際に財務的な制限を考えずに済む(むしろ考えてしまうとイノベーションを起こせない)というのは新鮮だった。これはアドワーズ・アドセンスで強固な収益基盤を持っているグーグルならではなのか。それともTry, error, fix and scaleがより容易になっている昨今、テック企業ではスタティックなファイナンシャルプランニングの意義というのはどんどん失われてきているのか。韓国の自分のチームで働いていた若手も、グーグルをはじめとするテック企業やベンチャーへ転職していくことが多くなっている。しかも彼らはファイナンスとしてではなく、ファイナンスがわかるビジネスマンとして活躍している。テクノロジーがファイナンスの仕事を駆逐するという日が来るのかもしれないな。そろそろぼくも40代が目の前。さて。