柿の種中毒治療日記

Kobe→Manila→Guangzhou & Hong Kong→Seoul

女のいない男たち

女のいない男たち

女のいない男たち

金曜日。長い一週間だった。

突如の「軍事上の理由」および通過する台風のため、今日の上海発のほとんどの飛行機はキャンセルされるか2時間近く遅れた。しかし今日はそれを見越して(というか同僚の忠告に従って)予定を一日伸ばし、上海にもう一泊している。

今週の頭から妻と娘は日本に夏休みで帰っているので、無理して広州に帰ってもどのみち「女のいない男たち」である。もう一泊余分にかかる分出張旅費は嵩むけれども、その分普段電話で話している多くの人たちと顔を合わせて話し、十分もとは取ったと思う。

さてこの本、四月末に香港に行った時に買ったのだけれど、なかなか読む機会がなかった。ビジネス書や漫画なら細切れの時間で読めても、こういう本はなかなかそうはいかない。金曜日の夜のリラックスした雰囲気の中、ひとりで夜景の見える部屋のベッドの上で読書に耽るというのはとてもいい。

個人的にはイエスタディが好きだ。これもまた別離の話ではあるけれど、それは青春時代の別離であって、それを経てお互いが別々の場所でやっているという希望がある。それ以外の話はもっと重い痛み。けれどもどれも好きだな。次に読んだらまた別の話がいいな、なんて思うのだろう。

たまに一人になるとこういう本の世界に没入できていい。でもそれはあくまで「たまに」だからだし、つかの間のことだとわかっているから。この本にでて来るような、永遠の別れとは全く違う。

中世ヨーロッパの昔から『メメント・モリ(死を思え)』という。いつの日か必ず来る別離は避けられないことだけれども、だからこそそれまでの時間を大切にすることはできる。
そういう時を思いながら、そしてそれに囚われすぎずに毎日を誠実に幸せにいきたいな。