柿の種中毒治療日記

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Book

辺境・近境

オーディブルで村上春樹さんの『辺境・近境』を聴き終えた。この本は前に学んだも読んだことがあるのに、なぜか自分のこのブログに記録した形跡がない 辺境・近境(新潮文庫) 作者:村上 春樹 新潮社 Amazon ともあれ毎夜散歩しながら永山瑛太さんの朗読に耳…

鳥山明さんを思う

鳥山明さんが亡くなったというのが大きなニュースになっていた ぼくもコミックを買い揃えたっけな。久しぶりに読みたくなって、Kindleでモノクロ版を全巻まとめ買い。1巻を読み始めて笑いが止まらない。どんどん進んでいく。 大人になったからなのか、親にな…

1Q84

村上春樹さんの小説『1Q84』を聴き終えた。オーディオブックで全6巻の大作。全部で68時間近い。 オーディオブックは倍速ぐらいで聞くことが多いのだけど、小説に限っていえば早くしないほうが世界観にどっぷりと入り込めてよい。今回の朗読は杏さんと柄本時…

ノルウェイの森

最近は次から次へと村上春樹さんの小説の朗読を聴いている。 先週末まで聴いていたのは、妻夫木聡さんが朗読する『ノルウェイの森』。初めて読んだのは大学一年生の時だったかな。 主人公のワタナベが暮らす目白あたりの学生寮のモデルになった『和敬塾』に…

騎士団長殺し

ここしばらく夜の散歩で汗をかくための訓練をしている。そのお供に聴いた『騎士団長殺し』を約2週間かけて聴き終えた。本が出た今から6年近く前に、海外発送してもらって読了した記録があった。でもどうやら発熱中に読んだらしく、当時の日記を読んでもあま…

パン屋再襲撃

1986年初版のパン屋再襲撃がAudibleに入っていたので聴き終えた。 昔々読んだ記憶が呼び覚まされる。タイトルの「パン屋再襲撃」、「象の消滅」、「ファミリー・アフェア」、「ローマ帝国の崩壊・一八八一年のインディアン蜂起・ヒットラーのポーランド侵入…

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

10年前に少し長いお休みに広州から香港に旅行に行き、銅鑼湾そごうの書店で発売まもないこの本を買った。香港のコンラッドに滞在中に一気に読み終えて、日記にはその旨だけ書いていた。ところが全く話を覚えていない。また読みたいとは書いていても、それ以…

街とその不確かな壁

なかなか読み進められなかった村上春樹さんの『街とその不確かな壁』をまとまった時間をとって一気に読了。 『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』と似た世界から始まって、いろいろ既視感があったのだけど、第二部に移って全く違う物語として楽し…

猫を棄てる 父親について語るとき

終戦記念日ですね。終戦から78年、ぼくの親は戦後生まれだし、もちろん自分が戦争を体験した世代ではない。でもこの日にはいつも何か感慨深いものがある。 Audibleで本当にたまたま目に止まった村上春樹さんの『猫を棄てる 父親について語るとき』を聞いたと…

ケリー・スターレット式 「座りすぎ」ケア完全マニュアル 姿勢・バイオメカニクス・メンテナンスで健康を守る

先日息子の友人宅を訪問した時にお勧めされた本を読了。素晴らしい本。 去年からロルフィングにいってかなり姿勢が良くなり頭痛なども減ったのだけど、残念ながらまだぎっくり腰からは逃れられていない。ロルフィングでも鍼でも共通して言われるのは『座りす…

逆ソクラテス

junaidaさんの表紙絵が気になって手に取った本。子供たちが主人公の話なので、目線の違いが面白かった。ぼくはついつい親目線になって読んでる 逆ソクラテス (集英社文庫) 作者:伊坂幸太郎 集英社 Amazon

整える力

しばらく前に鎌倉の禅寺を巡って、少し興味を持っていたところだったので読了。坐禅の三つの基本は調身・調息・調心というらしい。すなわち、 ・調身とは 身(姿勢)を調えること ・調息とは 呼吸を調えること ・調心とは 心を調えること昨年ロルフィングに通…

かがみの弧城

最近ちょっとオーディオブックからふたたびリアルな本に戻ってきている。心地よい声のナレーションを聴くのもいいのだけれど、一気に集中して最後まで読めるのは本のいいところ。というか、夜寝るときにオーディオブックを聴いていつのまにか寝落ちをしてい…

女のいない男たち

3回目のワクチンを打って24時間。熱は出ないが左腕の痛みと寒気が続く。健康というのは素晴らしいね。失われて初めてその大切さを痛感するものの一つなのかもしれない。 ベッドの中で、ここ数日読んでいた『女のいない男たち』を読み終えた。ぼくが17年間途…

1年ぶりの日記

気づいたら一年以上日記を更新していなかったけれど、生きています。この一年本を読む量がめっきり減り、ブログも書かず・読まず。仕事・家族・筋トレ中心の毎日でした。家から出ることもあまりないし、書くこともないし。ただ、オーディオブックは山ほど聞…

平成猿蟹合戦図

月曜日。久しぶりの三連休で心も体ものんびり。娘の友人宅から一晩預かったトイプードルのベンジーと散歩をしたり、リビングでソファーに並んで座ってぼーっとしたり。 朝から読み始めた吉田修一さんの『平成猿蟹合戦図』。舞台は歌舞伎町。身代わり出頭、脅…

七帝柔道記

先日図書館でなにかタイトルに心惹かれるものあって借りた、七帝柔道記を読了。 半分ほど読んだところでふと気づいた。あれ?これ読んだことあるぞ? こういう時に読んだ本の記録をとっていると助かる。この日記の検索をしてみたところ、今から6年半前の2014…

コクーン

葉真中顕さんの小説5冊目は『コクーン』。これまで読んだ5冊の中で、もっとも感慨深く余韻の残る小説だった。 物語は終戦間際の満州からはじまり、1960年代の熊本、1970年台の関東のどこか、1995年の東京と、2011年の東北、そして現代へ。 色々な時間を前後…

凍てつく太陽

最近、続けて読んでいる葉真中顕さんの小説。今週末は『凍てつく太陽』を読了。終戦間際の北海道が舞台で、主人公は特高警察官。日本人、アイヌ、朝鮮人徴用工など色々な人たちが絡み合う。そしてガダルカナル。 スケールが大きな話で、話が二転三転。夢中に…

ロスト・ケア

葉真中顕さんの『ロスト・ケア』を読んだ。介護の世界を題材とした社会派ミステリー。 僕にはまだ介護の実体験がないけれど、父母は祖父母の介護をしていた/している。電話越しに少し話を聞いて、大変そうだなと思っていたけれど、まったくその大変さをイメ…

W県警の悲劇

先日読んだ『絶叫』が面白かったので、同じ葉真中顕さんの『W県警の悲劇』を読んだ。帯にある通り、警察小説xどんでん返しの組み合わせの短編集。洞の奥、交換日記、ガサ入れの朝、私の戦い、破戒、消えた少女の全六編で、全て女性警察官が主人公。 叙述トリ…

県境をまたいでの移動の自粛解禁である。自粛解禁というのはいかにも日本的な表現だ。自粛というからには自分の判断でリスクをとって行動することになんの問題もないはずだし、『解禁』の対象になるようなものではないと思うけど。解禁だろうがなんだろうが…

宝島

金曜日。通勤のクルマの中でこの1ヶ月弱たのしんで聴いた宝島もついに大団円を迎えた。戦後、米軍統治下の沖縄で、米軍基地から物資を強奪してそれをコザの人たちに分け与える英雄だった戦果アギヤーの若者たちの物語。米軍、米民政府、琉球警察、ヤクザ、教…

三体

2月から勤務先のオフィスが変わった。引っ越しせずに通勤が車にかわり、一日2-3時間を車の中で過ごす毎日。 音楽をたくさん聴こうと、思い切ってBoseのスピーカーシステムを入れたのが良かった。狭い空間だけれども、他の人への迷惑になることを気にせず好き…

ゲド戦記 さいはての島へ

ゲド戦記第3巻の『さいはての島へ』を読了。前巻で青年だったゲドは、この巻では冒頭すでにロークの大賢人である。世界の均衡が崩れ始めている原因を探りに旅に出るその連れは17歳の若者アレン。この話は17歳の青年の成長物語。 若きアレンは大賢人と二人で…

ゲド戦記

13年前に一度、そして7年前に再び読んだ『ゲド戦記』をまたまた読み始めた。まずは第2巻まで。 第1巻はいつ読んでも面白い。ワクワクするし、ハラハラもする。光と闇というモチーフは今や古典的でもあり、安心感がある。 それに対して第2巻。第2巻は血湧き肉…

マチネの終わりに

平野啓一郎さんの「マチネの終わりに」を読了。面白い。 子供の頃から活字中毒で、本ばかり読んでいた。でもここ最近、長編小説を読む気力体力が落ちてきた気がしていた。ネットの短文ばかり読み慣れてしまったからだろうか? ところがどっこいこの小説を読…

慈雨

柚月裕子さんの推理小説「慈雨」を読了。警察を定年退職した主人公が、妻と連れ立って四国のお遍路さんへ。 事件現場からは遠く離れた四国を歩き続けているので、主人公自ら犯人と対峙するわけではない。血湧き肉躍るシーンがあるわけでもない。ただ歩き、思…

過ぎ去りし王国の城

宮部みゆきさんの過ぎ去りし王国の城を読了。リアルとファンタジーを行き来するお話。なんだけどいまいち盛り上がれなかった。 しばらく前に十二国記を読んでそのスケールがリファレンスになってるからかもしれないけれど、いつまでも序盤が続くなと思ったら…

日本のいちばん長い日

台風がやってきたので家の中でゆっくり。1945年の8月14日から8月15日に一体何が起こっていたかを書き記した「日本でいちばん長い日」を読了。ポツダム宣言を受け入れ、終戦に向かうまでの様々な人々の思惑、信念、行動が緻密に描かれていてとても興味深い。 …