柿の種中毒治療日記

Kobe→Manila→Guangzhou & Hong Kong→Seoul→Yokohama

有言実行

新入社員研修でValuation (Total Shareholders' Return)のSessionを担当。Valuationは僕の前の前の上司が大好きだった事もあるし、僕自身株を買う時にさくっとバリュエーションモデルでターゲット株価を計算したりしてるかなり好きなエリアだ。とはいっても通常の仕事で最適資本構成とかWACC、CAPMに関して考えを巡らせる事は滅多にないので僕自身にとってもいい復習の機会になる。
3時間という限られた時間なので、テクニカルなところは控えめに、基本コンセプトの紹介と日々のビジネスでの仕事が最終的にどうTSRに関わってくるのかというコンセプチュアルな話をメインにしたんだけど、どこまで理解してもらえただろうか?実務に入る前のタイミングでのこういうトレーニングは「どのみち分かった気になるだけ」な気もするな。
しかし、こういうトレーニングぐらいもっともっと積極的に参加してもらいたいね。発言する人としない人の差が激しすぎる。今回のセッションの一部で僕の大ボスにマクロな視点からTSRを語ってもらったんだけど、セッション後の会話で彼が発言頻度である程度人をジャッジしていることが改めて感じられた。アメリカのMBAの評価とかにも「授業に対する参加態度/貢献度」というのが学生の評価基準にあるらしいけど、さもありなんと今なら感じられる。
僕も昔はやたらとしゃべる人を「中味もないのに口だけ」というような随分ひねくれた見方をしていたけど、そもそもしゃべらなければ頭の中でどれだけ素晴らしい事を考えていても周りの人には一切通じないし何も考えてないのとなんら変わらないよな*1。むしろ、自分の頭で考えたことを口に出す事で人から評価される事を恐れていたのかなー。まずは自分の意見を言わなきゃ相手には評価の対象にすら入れてもらえないことに思いが回らないって言うのは頭がいい振りをしているだけであまり良くないのかも。
「口だけ」と言われないためには有言実行こそが最もいいやりかただろうね。

*1:特に文脈とか行間を読むようなコミュニケーションが成り立たない異文化同士のコミュニケーションならなおさらだ。