柿の種中毒治療日記

Kobe→Manila→Guangzhou & Hong Kong→Seoul→Yokohama

フィリピン自動車購入記

早く車が欲しい。二,三週間くらい前から色々アレンジしているのだけれど、なかなか事が進まない。先週はホンダのCR-Vに試乗。ホンダのセールスマンはなかなか好人物だったし、口頭での依頼に対して試乗の手配なども素早くやってくれてオフィスまで車を回してくれるというサービス。CR-Vを買う気はそんなになかったのだけれども、いい感じであった。
それに引き換え三菱自動車。先週やはり試乗の約束を取り付けて、その時間を空けてオフィスで待っていたんだけれども当日になってもなしのつぶて。結局すっぽかされたのである。先週金曜日にグロリエッタを歩いていたら他の三菱ディーラーが展示会をやっていたので、懲りずに試乗を頼んだんだ。YouTubeで画像を見たりなんだりしてかなり惚れ込んでたので、ここで試乗もせずにホンダに決めたら後悔しそうだしね。
ところがこれがまた悩みの種の始まり。まず第一に、試乗は平日のみだという。彼らの営業時間中に彼らのオフィスへ出向けとの事。そんなの無理だよ。ホンダは何も言わずに車をオフィスに回してくれたけれど、どうしてそれが出来ないんだときくと会社のルールだと言う。じゃあいいや、と言ったら上司に掛け合ってオフィスまで車を回してくれる事になった。そして試乗前日に再び電話。試乗するのに預かり金1万ペソ、2万5千円なりをデポジットしろという。さらに書面で試乗申込書を書けとのこと。なんだそりゃあ。そんなこと聞いた事もない。オーダーせずにキャンセルした場合はどうなるんだと聞くと、再び書面を送れば返金するという話。ふーむ。冷やかしを避けるためなのかもしれないけど、顧客になる可能性のある人まではじいてるんじゃないかね、これじゃ。
で、今日当日。一時に約束をしていたのだけれども、12時前にメールが来た。いわく、「ランチを食べてから1時にオフィスを出る。道が混んでるから多分2時くらいにつく」んだって。1時にオフィスでって約束したじゃんとクレームをつけるも、2時に着くの一点張り。オーケー。お昼ご飯を食べ終えて、仕事をし始めるもそれでもやっぱり待てども暮らせども連絡がない。2時半まで待って「どうなってるの」とメールをうったら、「今まだ渋滞中」。まじかよ。3時−4時で大事な会議が入ってたのでもう待てない。悪いけど来てもらってももう乗る時間がない旨を連絡したら、じゃあ4時まで待つとのこと。さすがに帰れとも言えず、来てもらう事に。
結局彼らは3時半過ぎに着いたようだ。僕の会議も3時45分には終わったので、ロビーでセールスのBくんと会っていよいよ試乗。かと思いきや車を運転して来たBくんの上司とやらが車と一緒にどこに行ったのか分からない。結局30分近くなぜかBくんといっしょに汗をかきながらマニラの街を歩き回った。その間ここ数日無理を言って来たBくんと雑談。どうやら実際のところ、こんな杓子定規でサービスがなってないんじゃお前のところからは買わない、なんて顧客から言われたりもするそうだ。上司にも今日クルマをうちのオフィスまで運ぶ許可を取るために頼み込んだんですなんて情けないことを言ってる。会社辞めたい、そしたらどんな下っ端の仕事でもいいから雇ってくれませんかなんてことまで。このディーラーの会社大丈夫かね?結局、試乗車はうちのオフィスの真横で発見。その間、上司は駐禁35ペソの罰金をとられてカリカリ。Bくんはビビりっぱなし。なんかかわいそうになって来た。Bくんも昼行灯だけど、それ以上に上の奴らがイケテナイんじゃない?
試乗車は銀色のoutlander。こないだのホンダの試乗車と違い、ボディやガラスがすごく汚れてる。フロントガラスは土ぼこりにまみれて外がよく見えん。シートはビニールがかかったまま。Bくんは昨日、銀のアウトランダーなら即納車できるけど他の色は一ヶ月ぐらいかかるとかいってたけど、その即納できるクルマってこれじゃないのという疑念がわく。しかも色々確認して行ったら、こないだ展示されていたクルマの装備はほとんどオプション品ばかりで標準装備には入ってない事も判明。まじかよ。
肝心の走りの方はやっぱり3L車だけあってパワフルだし、思ったより静かだし、パドルシフトもやっぱり楽しそう。オーディオもいいし何より見た目もCR-Vよりかっこいい。CR-Vが山ほど町中を走っているのに比べると、あまり見ないのもいい。でも、この間のディーラーのグダグダさ加減を考えると、きっと買った後のメンテナンスなどでもさらにイライラし続けるんだろうなというのが目に浮かぶ。
だんだん無言になって来たぼくに対して、試乗を終えたBくんは、「それじゃreservationしませんか?そしたら一刻も早く納車します!」。。。考えさせてくれというのが精一杯であった。
夕方彼から"Hope you would choose our brand"というメールがやって来た。Brand経験というのが物だけでなく、それにまつわるカスタマーサービスや所有のよろこびみたいな無形の物だということを考えると。。。はぁ。クルマ自体はCR-Vよりはるかに好きなのに、それを上回る『買うべきでない』理由がどんどんでてきてしまった。あまりにBくんがダメすぎてかわいそうになり逆に買って上げたい気がして来た。絶対そんな一時の気の迷いで買ったらろくな事にならないと思うけど。