柿の種中毒治療日記

Kobe→Manila→Guangzhou & Hong Kong→Seoul→Yokohama

秘境エル・ニド

今日からホーリーウィークでフィリピンは静かな休日。日本も昔は盆正月はそうだったのだと思うけれど、ここフィリピンでは今もこういう神聖な祝祭日にはお店も何もかも休んで静かなものだ。とはいえそんな祝日を利用してバケーションを取る外国人も多いから、リゾートは大賑わい。二月にエル・ニドを予約した時にはもうほとんど一杯で、一日に三本あるエル・ニド行きの飛行機は最後の3時発の便だけしか残っていなかった。最初は残念だなと思ったけれど、今週は夜中2時頃まで働いていて疲れていたのでちょうど良い。朝のんびり起きて、少し仕事をして1時に出発。ドライバーのロデルには祝日出勤をお願いした。
ロデルに連れて行ってもらった空港カウンターはマニラの国際線・国内線の空港とも異なる小さな航空会社。ここで荷物検査を受け、体重を測定をしてしばらく待合室でのんびり。エル・ニド行きの飛行機は19人乗りのプロペラ機だ。普段のるような大型旅客機と違って重さにも敏感なのだろう。搭乗券はラミネート加工された券。エルニドはエコ・ツーリズムをやっているところでもあるので、それにふさわしい。乗り込んだ2列シートの飛行機にはエアコンもなく、コクピットが丸見えなので新次元だ。ビルと家がひしめくマニラを脱出だ。



フライト時間は75分。二つの海峡を越え、島を眼下に眺めながらの旅はなかなか快適。しばらくするうちに青い海のなかに白い砂浜と珊瑚礁で囲まれた島がたくさん見えて来た。いよいよパラワン諸島が近づいて来たのだ。もりあがるなあ。着陸したエルニド空港はとってもローカルな空港で、滑走路は土だから着陸時に土煙がもうもうと上がった。飛行機を降りると現地のおばあちゃんたちがパラワンの昔ながらの歌を歌って迎えてくれる。小型の牛が引く牛車付き。これまたエキゾチックだ。そのまましばらく茅葺き屋根の空港のラウンジでのんびり。もう一本の飛行機が着くのを待って、ここから1分ばかりエルニド特製ジプニーにのって浜辺へ移動した。さらに浜辺の桟橋からボートに乗って、少し沖に停泊中の船に乗り移り、目指すラゲン島までは40分ばかりの船旅。船は青い海に浮かぶ島々の間を縫って進んでいく。エルニドの島々はライムストーン・石灰岩によってできている島らしく、そのため風雨や波風の浸食を受けて奇景。もう5時を回り、遠くに見える島の間に太陽が沈んでいくのも壮大な光景だ。







ラゲン島に着いた時にはすでに太陽もほとんど沈みかけるところ。コテージは巨大な石灰岩壁の側にある。圧倒的な大きさの岩壁。船を降りてフロントに向かうと従業員たちがここでも体を左右にリズミカルに動かしながら地元の歌で迎えてくれた。案内された部屋は水上コテージ。素敵な場所だ。とっぷりと日も暮れて、闇夜に大きな岩が浮かび上がる。プールサイドでフィリピンの伝統的な民族舞踊を見ながら白ワインで乾杯。