柿の種中毒治療日記

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人間の檻

獄医立花登シリーズもこの4冊目で大団円。4冊を通じて少しずつ主人公を取り巻く状況が変わり、主人公自身が成長していく様子がなんだか胸に心地よい。最後に青春時代の終わりとそれぞれの旅立ちを持ってくるところも少し寂しくもあり、同時に爽やかな読後感。
だらしがないのになぜか憎めない、そして変なところ一本筋の通ってる叔父にもくすくすと笑わせられる。今日は会社を出る寸前にまたもや深くため息をつくような出来事があったんだけど、そんなに一人むきになって感情的になったりする必要ないよなーなんて、人間くささが魅力の藤沢周平の描く人物になんだかほっとした気分。

新装版 人間の檻 獄医立花登手控え(四) (講談社文庫)

新装版 人間の檻 獄医立花登手控え(四) (講談社文庫)