柿の種中毒治療日記

Kobe→Manila→Guangzhou & Hong Kong→Seoul→Yokohama

Island Coveで人食いワニと戯れてきた

朝7時に会社を出て車で一時間、マニラ湾の逆っかわにあるIsland Coveへと日帰りオフ・サイトミーティング。日本にいたときはオフ・サイトはまじめなトピックを議論することが多かったのだけれども、こちらフィリピンではチーム・ビルディング重視。というか息抜き旅行の感もある。午前中はチームの目標確認に40分。Result-orientedであることの意味とその落とし穴なんかについて議論をしたのだけど、まじめなのは午前中でおしまい。
午後はみんなで協力しながらのゲームなど。それも2時過ぎには終わって後は自由時間だ。ここにはAnimal Firmもあって、虎、クジャク、ダチョウにオウムなどなどを見れる。その辺は日本の動物園と比べるとショボイもんなんだけれども、ワニ園だけはなかなか立派であった。
Salt-water Crocodile、学名クロコダイル・ポロソス。和名はイリエワニ。平均全長オス4-6m、メス3-4m。オスの方がより大型で最大で全長7m、体重1.2t以上にも達するそうな。地球上で最大級の爬虫類である。噛み締める力は1t以上と非常に強力だが、逆に口を開く力は30kg程度とのこと。フィリピンの中でも南西部にあるパラワン諸島に生息するらしい。こいつはワニの中でもとても気が荒く、人をも襲うのだという。ここでの見所のひとつ目はその凶暴なワニと触れ合いながら一緒に写真を撮れちゃうという企画。といっても巨大な大人はあまりに危険過ぎるという事で、とても小さい子供ワニである。おもむろに水槽から取り出して来て口を手で閉じた状態でビニールテープでぐるぐる口を巻いて行く。意外におとなしい。幼いながら眼はやはり虹彩が縦長で不気味であるが。

早速誰からチャレンジする?ということだったのでここは上司の威厳を見せるためというわけではなく興味本位で早速挑戦。ヌメヌメするかなと思いきや、タオルで拭いてもらったワニの体は案外さらっとしていてよい感触。手に持つだけでは飽き足らず、首にも巻いて記念撮影。ぼくのカメラで撮ってもらうのを忘れたのでこれは部下の子とワニ。意外とおとなしくしているもんだ。お腹のポテッとした感じといい、だらんと投げ出された前足といい、愛嬌あるね。

外に出てみると大人のSalt-water Crocodileが数多くいる。別に口を開けた瞬間を狙って撮ったわけではなくって、開けたままじーっとしているのである。顎関節の仕組みはどうなっているのであろうか。疲れそうだ。しかしどいつもこいつも目つきが悪い。『ワニのような眼』なんて慣用句はないけれども、こんな目つきの人間いたらかなりヤバい。とおもいながらも写真を見れば見るほどこっちもなんか愛嬌もある気がして来た。『キモかわいい』ならぬ『恐かわいい』という感じであろうか。

さて、もうひとつの見せ場はワニへの給餌体験。150ペソ払えば鶏一羽をワニにやれるのだ。餌をやると言っても危険なのでロープの先に鶏肉をくくり付けて釣り気分。鶏に気付いて静かに忍び寄って来たかと思うと突如ものすごい瞬発力で餌に飛びついてくる様子は壮観だ。タイミングよく鶏肉を引っ張りあげてワニの鼻先からかっさらうのはなかなか面白い。ただけっこう諦めは早いみたい。3・4回うまくかわしたらすごすごとどこかへ行ってしまった。

あきらめたワニに代わって次なるワニが挑戦。こちらはさらに見事な戦略。背中の真上に餌があるからここからではさすがに襲ってこないだろうと思わせておいて、からだをねじりながらの見事な瞬発力でこちらがかわす暇もなく一発で鶏にガブリ!

ワニって血も涙もないなあと実感したのはこの後。写真ではイマイチ良く分からないけれど、エサをとって帰って行ったワニに周りのワニが一斉に襲いかかって水中大乱戦。餌の奪い合いだ。さっきせっかく頑張ってエサをとったワニも、結局もっとでかいワニに餌を横取りされてしまっていた。

こちらこのワニ園で最年長のワニ。首から後ろがさらに大きく、胴回りとかスゴい迫力だ。

楽しかったけれども後遺症も覿面。その夜は夢の中にワニが出て来てかなり怖い目にあった。