最高の夜。約3時間濃密な時間。ぼくが初めて買ったジャズのアルバム数枚のうちのひとつは大西順子さんのものだった。その人が音楽監督を務め、プロデュースは村上春樹さん。そして錚々たるメンバー。
ギターはマイク・スターン。最高の技術。激しい曲はダイナミックに、そしてスローなバラードは美しいの一言。なにより音楽を本当に楽しんでるんだなという笑顔がとても良い
カーク・ウェイラムのサックスもメロウでよかった。映画ボディ・ガードの有名なテーマを吹いているらしく、あまり僕の聴かないスムースジャズよりの人で今回初めて聴いたのだけど、とてもパワフルでかっこいい。バラードは予想に違わず美しかった
トランペットは黒田卓也さん。彼のアルバム『Rising Sun』を聴き込んでいたのでとても楽しみにしてたのだけど、期待をはるかに上回るど迫力で最高にかっこよかった。昔はサックスが一番好きだったのだけど、ここ10年ぐらいトランペットの魅力にはまってたところの最後のダメ押し。
リズム部隊はドラムのエリック・ハーランドとベースのジョン・パティトゥッチ。この2人はなんだろう、神業。エリック・ハーランドはJAZZを題材にしたマンガブルージャイアンツのゾッドっぽさのある巨体から繰り出すパワフルなプレーはもちろんなんだけど、何がどうなってるのかわからないポリリズムなビートとかすごかった。ジョン・パティトゥッチはなんて言っていいかわからない。もともと自分がベース好きなこともあるんだけど、いつまででもベースソロを聴いていたい感じ
そして大西さん。もういうことなしに最高だね。ぼくの座っていたところからはピアノを弾くところはほとんど見えなかったんだけど、前を向いてキーボードをひく所が見えただけでも数十年を超えてようやく自分のJAZZ好きの原点の一つに帰れた感じ
全員のプレイヤーがお互いの音を聞き、そこに乗せ、コミュニケーションを取り合いながらJAMセッションを作り上げていくのをみるのは最高の経験。ふだんのライブと違って、今回は演奏後に坂本美雨さん司会でミュージシャンとのやりとりがあったのも面白かった。
前半
1. Jean Pierre
2. Tipatina's
3. Ana Maria
4. Spain
後半
5. Directions
6. Cantaloupe Island
7. Wing and a prayer
8. Chromazone
アンコール
Some Skunk Funk