カンボジア旅行も三日目。今日は遠出をするルート。ベンメリア=>バンデアイ・スレイ=>バイヨン再訪=>気球にのって空の旅。このルートはかなり大回りで、ベンメリアへはシェムリアップから70kmの道のり。ベンメリアからバンデアイ・スレイへは未舗装の赤土の道を延々と進むちょっとしたアドベンチャー。
森に沈む遺跡、ベンメリア
朝8時過ぎにシェムリアップを出発し、一路東のベンメリアへとむかった。ベンメリアは『花束の池』という美しい意味を持つ名前の遺跡で、2001年に地雷撤去を完全に終えたのち外国人の見学が許可された。ここは修復のすすむアンコール遺跡群の中にあって、修復が行われずに自然の中で崩壊が進むがままにされた遺跡だ。天空の城ラピュタのモデルになったという噂もあるそうな。外国人観光が許された時期とラピュタ製作時期の整合性など真偽のほどは怪しいものだけれども、確かにイメージとしてはなんだかあっている。破壊された遺跡の中でうっそうと茂る木々。静けさのなか木々の葉ずれの音と、鳥がさえずる音だけが聞こえる。木の根が石の間に入り込み、石組みを押しつぶしていく。このまま放置されればいつかは再び森に埋もれて行くのだろう。美しい。