柿の種中毒治療日記

Kobe→Manila→Guangzhou & Hong Kong→Seoul→Yokohama

コスタリカにてつれづれと思う

朝6時に目が覚めた。どうやら時差ぼけはまだ残っているようだ。ご飯を食べて会社へ出発。コスタリカの物価は思ったより高く、タクシーで15分かけてオフィスに向かうのに9ドルかかった。初日の感想と変わらず、道路はきっちり整備されている。この地域がサンホセのなかでももっとも整備された地域であり、コスタリカ全土がそういうふうに整備されているわけではないのだけれども、少なくともフィリピンに比べれば社会資本に対する投資が行われている。
今まで知らなかったのだけれども、コスタリカは中米で2番目に豊かな国なのだそうだ。国が軍備を放棄することを宣言し、そのためクーデターもなく政情が安定し、そのかわり教育に大きな力を注いでいる。小・中学校の教育は無料、高校・大学に関してもかなり安い値段で教育の機会が提供されているのだという。国の腐敗度の指標に関してもその他の中米の国々に比べれば非常にまともとのこと。中米の優等生とも呼ばれているそうな。それもあってオフィスで働いている人たちはみんな大卒で、かつ英語も流暢である。普段の会話はスペイン語だけれども、英語にまったく不自由しない人がほとんど。なるほど、政治が安定し、国民の教育レベルが高く、英語もできるとなると多少は給料が高くとも総合的にはサービスセンターを置くのにベストなロケーションのひとつなのであろう。
では治安がものすごく良いかというとそういうわけでもないようだ。オフィスでも盗難が相次いでいるとのことで、その対策としてオフィスの出入りの際にはゲートをくぐって会社の資産を持ち出していないことを証明しなければならない。ラップトップにはバーコードタグがつけられており、持ち帰る場合にはすべて記録するようなシステムになっている。今日会議をしたアメリカから駐在としてやってきている女性も、ガードのいる住宅街にもかかわらず泥棒に入られて金目のものをすべて奪われたそうだ。中米で2番目で豊かということと、この治安がすぐには結びつかないけれど、貧富の差というのは結構広がってるのだそうだ。フィリピンがスペイン統治化の財閥が富を独占していて貧しいのに対し、コスタリカは周辺諸国から流入する人々によって貧しさが広がっているという違いはあるけれど(隣り合う国ニカラグア中南米でもっとも貧しい国のひとつであり、ニカラグアから流入した人々がコスタリカの総人口の2割近くに上るのだそうだ)、治安に関してはフィリピンとさほど変わらない気もするね。
日本で学生をしているときにはほとんど考えても見なかったけれども、政治・経済・教育といった国の総合的な力量というのはとても興味深い。国際的に活動する大企業にとっても非常に大切な指標なのだなあ、と地球の反対側にきて改めて感じる。

ホテルの目の前を通る道路。アメリカのハイウェイのように広々とし、しっかりとしている。



ダウンタウンを走る車もマニラを走る車より新しいものが多そうだ。トヨタや日産、ホンダといった日本勢の活躍に加え、ヒュンダイの自動車が目に付く。また、アメリカ文化の影響かピックアップトラックが多く走っていた。バイクもヘルメットはどうやら義務のようで、アジア諸国で見られる3人乗りノーヘルバイクとかは見受けられない。
そうそう、今日ようやくDelayedになっていた荷物が届いた。一日ジーンズにTシャツでオフィスで働くのはさすがに照れました。