柿の種中毒治療日記

Kobe→Manila→Guangzhou & Hong Kong→Seoul→Yokohama

Macbook Airを一日がかりで交換した

スティーブ・ジョブズが亡くなった。これからAppleがどうなっていくのか興味深い。ぼくのいた研究室はデフォルトでMacだったこともあり、僕も98年にPowerbook 2400cを買ったのがMacとの付き合いの始まり。今は仕事ではWindowsを使っているけれど、Macならではのユニークさは他には変えられず、以来プライベートではほぼずっとMacを使ってきた。

さて、一週間前に届いたばかりのぼくの7台目MacとなるMacbook airなのだけど、残念ながらどうやら初期不良のものを引いてしまった。これを解決するためにほぼ丸一日休暇をつぶす羽目になった。一日あれこれやりとりをした結論から言うと、「急ぎならジーニアスバーへ行け」。フェアに言うと、Express Laneは数年前の電話サポートへの繋がりにくさに比べると格段に進歩していてストレスがないし、普通に日本で生活していて問題解決に1−2週間待つ余裕があればまったく問題はないレベルのサポートで、対応の感じも悪くない。ただ今回はあと数日で出国し、しばらくまた日本に帰ってくる予定がないためにドタバタしてしまった。

問題というのはトラックパッド不良。スリープしてから復帰すると、トラックパッドが効かないことがある。使い始めたその日から毎日起こる。修理のため同じ操作を繰り返す羽目になったので数えて見たところ、100回中9回問題発生。完璧な再現性だ。この問題はフタを閉じてスリープに入った時も、プルダウンメニューからスリープに入った時も同じなので、ヒンジ周りのケーブル等の物理的な問題ではなさそうだ。ここから再びスリープさせ、さらに復帰させると半分の確率で正常に戻る。残りの半分はというと、トラックパッドだけでなくキーボード上の電源ボタンを除く全てのキーが効かなくなる。というわけでスリープさせると5%の確率で強制終了せざるを得ない。いくら再起動も速いと言ってもこれではあんまりだ。今回はデータ移行や設定のカスタマイズも全くしておらず、使い始めてからしたことというのは4点のみ。safariを使う。flashをインストールする。iPhotoを使う。ソフトウェアアップデートをかける。以上。こんなことくらいでソフト的な異常が起こるとは考えにくいし、ハード不良じゃないかという予感がぷんぷんする。


というわけで昨日ジーニアスバーの予約をしておいたのだけど、久々の日本帰国の気候変化からか風邪を引いたので昨日はキャンセル。今日も体の調子が悪かったので、Express Laneで解決を試みた。二回の電話で指示された内容はというと (1) SMCリセット、(2) PRAMクリア、(3)Disk UtilityでDiskの検証、(4)別のユーザーアカウントを作って試す、(5) OS再インストール。どうして出荷されたばかりの製品でこういうことをしなきゃいけないのかと思いつつ、怒っても何も得しないことは分かっている。事務的に電話でいわれた内容をこなしつつも、すべてやるのに3時間以上。OS再インストール後、再び同じ問題が起こったところで再度電話。ようやくハード面での不良でしょうという結論に達した。だからそうだと思うって最初っから言ってんじゃんと思いつつも、決められた手順を踏まないことには結論出せないんだろうな。いろんなトラブルもあるだろうし。ただここからがさらに長く、大変だった。今回は一時帰国にあわせて購入しているからあと数日で出国しなければいけない旨をこれまた最初から何度も説明しているのだけれども、それに対する解決策がなんとも受け入れがたいものばかり。
1.『日本のAppleのサポートは諦めて、中国のAppleで修理サポートを受けてください』=>中国でそういうやり取りをするのが面倒だからわざわざ日本で買ったので却下。そもそも4日しか使わず、『修理』ってなんだよ。
2.『では交換となります。ただしこちらはCTOで中国からの発送となるので交換は1週間から10日後になります。』=>だからあと数日で出国すると何度も説明しているんですが。
3.『わかりました。ではキャンセル扱いということで商品を返却していただければクレジットカードに返金いたします』=>え???

そもそもCTO商品が欲しかったからon lineで買ったわけで、全然解決になっていない。そういえば直営店にはCTO商品も在庫があるという話を思い出し、銀座もしくは渋谷のアップルストアに出向けば直接交換してくれるのかと尋ねると、在庫の有無はアップル・オンラインストアでは確認できない、必要なら自分で確認してくれとの返答。在庫管理とか一元管理されてないのかね。風邪で朦朧とするなか片道一時間かけて行って在庫がないでは無駄足なので今度はアップルストアに電話。かなり込み合っているようで、オンフックにした状態で待つこと一時間。ようやく11 inch, core i7, 256GBモデルの在庫確認がとれた。購入二週間以内なら交換してくれるとのこと。届いたのは先週だけれども、注文日をみたらちょうど今日がその二週間目。あー、もうまじでしんどいけどここで行かないとこの先さらに問題が続いてムカつく。

不幸中の幸いなのかジーニアスバーには予約に空きがあったので予約を入れ、かなり久しぶりに渋谷へ。ジョブズへの献花が集まる渋谷のジーニアスバーで、再び問題内容と指示された対処策を説明。スリープ4回目にして同じ問題も再び発生したので交換と相成った。箱を含めてすべて持っていったのも良かった。店頭に並んでいる製品番号がM始まりなのに対し、on lineで注文された商品は製品番号がZはじまりというアイテムコードの使い方をしているらしく、帳簿上の処理が多少ややこしいとのことで30分ばかりかかったけれど、なんとかその辺も終了。なんか達成感を感じるべきなのかどうなのかよくわかんないけれど、怒ってもさらに疲れるだけだし笑っとこう。日本にいる間に問題に気づいたのが不幸中の幸いだと思うしかない。実際に顔が笑っていたかどうかは不明である。
で、夕方7時過ぎに帰宅。新品の箱を開けてみて、電源コードをみて苦笑い。3ピンだった。会社で使ってるDELLの電源も3ピンだし、変換アダプタは家に余りまくってるのでこのくらいよしとする。肝心の問題の方も解決。スリープ30回してみたところ、問題は起きない。今後いつまで海外生活が続くか分からないし、とにかく教訓としては、(1) 日本で買う場合は初期不良をidentifyできるだけの時間の余裕を持たせる、(2) on lineでは買わない。現物を買い、すぐにチェックする、(3) 時間に余裕のないときは躊躇わずすぐジーニアスバーに行く。

あー、つかれた。なんかAppleとはこういう遣り取りを数年に一度している気がする。それでも代替品がない・もしくは経済的/心理的にスイッチングコストがとても高い商品を作れれば消費者はブランドを見限らないといういい見本だ。なんだかんだで結局ぼくはAppleが好きなのだ。そういう意味でやっぱりスティーブ・ジョブズAppleの作り上げてきたものはすごい。彼亡き後もそういうものを作り続けていける会社であって欲しいなと真剣に思う。R.I.P.