丸一日かけて行動経済学のトレーニング。とても面白かった。詳細はここにはかけないけれど、以前読んだダニエル・カーネマンによる『ファスト・アンド・スロー』が元になっている。彼は経済学と認知科学を統合した行動経済学を切り開いたノーベル経済学賞受賞者。この人の研究を基礎に、その後いろいろな面白い研究があり、たくさんの本がでている。
その中でもダン・アリエリーの著作は読みやすくて面白かった。例えば、刑務所の仮釈放の嘆願書の採択率は一日のうちの時間帯によって有意に違うそうな。仮釈放を決めるというのは意思決定者にとってはむずかしい決定である。むずかしい決定をするにはじっくりと『スローな』脳を使う必要が有り、これは疲れる作業だ。人間の脳も一日むずかしい事を続けていると疲れてくる。だから、そういったむずかしい意思決定は脳が元気なうちにはできても、遅い時間帯には嘆願書を却下することがおおいらしい。
自分の仕事の多くが意思決定になって来たいま、もう一度読み直すと新しい発見がありそうだ。
- 作者: ダニエルカーネマン,村井章子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/12/28
- メディア: Kindle版
- 購入: 2人 クリック: 34回
- この商品を含むブログ (6件) を見る
- 作者: ダンアリエリー,櫻井祐子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2013/01/25
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (3件) を見る
予想どおりに不合理 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 増補版
- 作者: ダンアリエリー,Dan Ariely,熊谷淳子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2010/10/22
- メディア: ペーパーバック
- 購入: 9人 クリック: 101回
- この商品を含むブログ (40件) を見る
こちらの本は今度また買いたい本。原著はKindleになっているのだけれど、翻訳書はKindle化されていない。原著は以前買ったのだけれども、半分ぐらいまで読んだところで中座中。とても簡潔で読みやすい英語なのだけれどもね。
毎日仕事ではほとんど英語しか読んでいないので、英語を読むのは苦にならないはずなのだけれども、依然として英語は自分にとってはファストな脳を使って情報処理できる言語ではないのかな。
価格の心理学 なぜ、カフェのコーヒーは「高い」と思わないのか?
- 作者: リー・コールドウェル,武田玲子
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2013/02/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 3人 クリック: 108回
- この商品を含むブログ (5件) を見る