西暦79年のヴェスヴィオ山の噴火で火砕流に飲み込まれて消え、その後18世紀に発掘されるまで地中で眠っていた街。その街から発掘された文物は2000年近く前のものとは思えない、とても色鮮やかで洗練されたものばかり。
絵画や芸術作品だけでなく、当時の鉄器もすごかった。外科用具や大工道具、鍋などの調理用器具などなど。個人的に一番驚いたのは金属製の水道管。これだけ発展した文明が2000年前にすでに存在したことがまずは驚き。
ポンペイの絵画は中世ヨーロッパのノッペリして暗い人物描写とは全く異なる、色鮮やかで活気にあふれる壁画に溢れている。ルネサンスというのは確かにギリシャやローマの古典古代の文明を「復興」させようという運動だったのだね。文明や人類の進歩というのは決して一直線ではなく、繁栄したローマ文明が消え、中世ヨーロッパに向けて文明が退行していったような気がするのだけれども実際のところどうだったのだろう。
ポンペイの発掘はまだまだ続いているみたい。ポンペイに行ったのはもう17年も前のこと。いつかまた、今度は子供たちを連れてポンペイに行ってみたい。