柿の種中毒治療日記

Kobe→Manila→Guangzhou & Hong Kong→Seoul→Yokohama

日帰り名古屋旅行

しばらく二人でドライブしながら遠出していない。でも今年はスタッドレスに履き替えていないから北の方だと雪が怖い。てなわけで名古屋に出かけることにした。ぼくはその昔ちょっとだけ新幹線を途中下車したことがあるだけで、彼女に至っては一度も降りたことのない場所。味噌カツ、味噌煮込みうどん、名古屋コーチン、手羽先、天むす、ひつまぶしにエビフリャー。噂の「名古屋フード」をトライしにいくのだ。どれを食べるか楽しみだ。

行きは名神を使って快適なドライブ。カーステレオから好きな音楽をかけながらびゅんびゅん走る。途中雨が降り出すも、ぼくを止めるにはいたらないね、と思いきや本日最初のトラブル発生。なんと2本のワイパーのうちぼくの目の前のワイパーが突如折れ曲がっちゃったではないか。ちょうど雨がひどくなってきてたところなのに、ワイパーが全く効かないというのはゾッとするね。スピードを落として前の車との車間距離を保つことだけを意識し、助手席の彼女に文字通り命綱を託す。ひえー、怖すぎる。幸い1kmほどでサービスエリアを発見したのでそこに緊急避難。

でもさらに雨がひどくなってきて外に出るのは嫌だ。もう一度ワイパーを動かしてみたら、なんだ普通に動いてるじゃん。というわけでなにもせずに再出発。ところがこれが間違いのもと。しばらく走って再び雨が激しくなってきたのでそっとワイパーを動かしだしたらものの30秒で再びぼくの前のワイパーがあらぬ方向へ。これ危険きわまりない。次のSAがいつかもわからないので、しょうがなく彦根のインターチェンジでいったん高速道路を降りた。ちょっと走って大きな駐車場に車を止めて外に出てみる。なんと、ワイパーのジョイント部分が外れてた。手ではめ直して、再度出発。死ぬかと思ったけれど、昼間でよかった。夜だったらマジで死んでたな。ありがとう、我が愛車。車を責めるのではなくむしろ感謝してしまうところがすでに旧車エンスーの世界に片足踏み入れかけてるな。

名古屋についてからはまずは味噌煮込みうどんを。思ったよりもしつこい味ではなくってあっさりまろやか。もう少しパンチが効いた味でもいいかなとも思うけどなかなか美味しい。ちょっと食べたりないなと思ったら、本場の人たちはうどんにご飯をセットで食べるのね。なるほど。

お昼をすました後は名古屋城へ。名古屋城にはもう梅の花が咲き始めていて、とても奇麗。お城の中に入ってみてその近代的な作りにたまげた。資料を読んで初めて知ったんだけど、名古屋城って先の戦争のときに焼け落ちてたんだね。旧国宝といろいろなところに書いてあるからには再建されたお城は当然国宝ではないんだよなあ。炎上している場面をとらえた当時の写真も会ってとてもショッキング。貴重な文化的財産が戦争でそうやって失われるのは悲しいことだな。新しい分、お城の中はいろんな展示で充実していて姫路城や松山城のような昔からのお城とはまた違った楽しみもあるけれど。

名古屋城を後にして一路知多半島にある焼き物の街、常滑へ向かった。この街は大量生産産業としての焼き物の街だ。昔は煙突が立ち並んで、この街の雀は黒かったんだって。そういう産業の衰退っぷりを感じさせる街並。崩れかけた煙突が寂しいな。とはいえ本当に寂れたどこぞの炭坑の街とは少し違って、今は町おこしの一環で焼き物散策コースとかいろいろ工夫をしていてなかなか頑張ってる。街を歩いていたら壷を並べた壁や焼き物を敷き詰めているらしい道なんかがあってここは本当に日本かという錯覚にとらわれる。ちょっとした異国散策気分。焼き物の方も伊万里や萩といったその土地独特の焼き物とは違ってこれぞ常滑焼というようなものはなさそうだけど、いくものギャラリーにそれぞれ個性的で素敵な器があってなかなか楽しかった。記念に花瓶を一つ購入。

帰りは再び名古屋に立ち寄って、ひつまぶしをいただく。熱田神宮すぐ近くの蓬莱軒へ。すごく大きな店にもかかわらず30分待ちの大繁盛っぷりに否が応でも期待が高まる。実際、そのまま食べてもよし、薬味をかけてもよし、お茶漬けにしてもよし、想像を遥かに超える美味しさだった。うなぎの皮がカリカリっとしてて絶品だ。さらに世界の山ちゃんというチェーン居酒屋で手羽先を買って帰途についた。こちらはえらい塩胡椒のききっぷり。美味しいけれど、もうちょっとひつまぶしの余韻を残しておけばよかった。

さて、行きはよいよい帰りは怖い。ちょうど名古屋で高速に乗ったところで雪が降り出した。今日開通したばかりの新名神を通って帰ろうと四日市の方へ向かうも、そこから鈴鹿への道のりは恐怖体験。激しく舞う雪に視界がほとんどないし、雪が舞う方向が風に乗ってぐるぐる変わるので自分の平衡感覚が失われていくような気分になんども襲われた。このまま雪で立ち往生しないことだけを祈りながら時速50kmも出さずにそろりそろりと走る。結局4時間近くかかって無事帰宅。

いやー、山あり谷あり楽しい一日。名古屋フードの半分も試せなかったけど、それでも大満足。