負けない技術 20年間無敗、伝説の雀鬼の「逆境突破力」 (講談社+α新書)
- 作者: 桜井章一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/02/14
- メディア: Kindle版
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Amazonの講談社フェアで買っておいた一冊。20年間裏麻雀の世界で無敗を誇ったという著者による『負けない技術』という本を読んだ。この人が本当に20年間無敗だったのかどうかはともかくとして、書いている内容はとても興味深い。最近、かなり色々なジャンルの人の話を読んでいるけれど、どの道においても一流はある共通のところにたどり着くのかもしれない。最近の自分の課題はどれだけ早く決断するかということだったこともあり、とても参考になった。
「勝つ」と「負けない」は違う
- 「勝ちたい」という気持ちは欲望と同じで限度が無い
- 本来の競争意識というものは、もっと動物としての素の部分、本能に近い部分に存在している。それは「勝ちたい」という限度のない欲ではなく、「負けない」という本能的な思考。
負けないための努力
- 「必要なことだけやっていく」
- 知識やテクニックといったものを捨てる。あるいは”頼らない”。
- 仕事でも人生でも、「負ける」という行為の99パーセントは「自滅」
- 二兎どころか、百兎を追う。キャパシティを増やしていけば、余裕も生まれ、気づくことも多くなってくる。そして勝負事は、この”気づき”の多さでその勝敗が決する。
- シンプル・イズ・ベスト。多くの人は、簡単なことなのに、それを難しく考えすぎてしまう。複雑にやろうとしてしまう。
- 負けたとしても、相手を恨むのではなく、「いい勝負をさせてもらった」と感謝する。負けることで自分の弱点を教えてもらい、そこからもっと強くなるための工夫ができる。
- 自分に負けないということは、自分に対してごまかしのない姿勢で歩み続けること。
変化を受け入れる
- 型にこだわりすぎると変化についていけなくなってしまう。型は固定観念となり、その人の心と体を硬くする。
- 「物事は変化して当然」という感覚を常日頃から持っていれば、いちいちそれに惑わされずに済む
- 人は変わっていくもの。そして変わっていくことに納得することが大切。満足するのではない。変化に満足してしまうと、そこから変化できなくなってしまう。
- 確証や保証を求めると弱くなる。確証がないと思っていれば、答えや確証を強く求めることもなくなる。確証を求めるのは、確証がない世界の恐怖から脱出するためであって、それは人間の根源的な弱さから来るものだ。
ミスを楽しむ
- 勝負事の中で、自分の犯した一回のミスに引きずられ、そのままずるずる負けてしまうことがある。
- ミスは誰もが犯す。そもそも、一つのミス自体はたいした問題ではない。重要なのはミスによってできた傷口を広げるか広げないか。ミスを悔やむ・隠す・人のせいにするなどで、その傷口はどんどん広がっていく。
- ミスを恐れず、リスクをとりにいく
- 緊張感を取ろうとするのではなく、「柔らかく」緊張する。
守らず、受ける
- 守りの姿勢とは、すでに逃げている状態。守るのではなく、「受ける」。
- 「苦しい」とだけ思っていたら、そこで「負け」である。何かを我慢する時に、「苦しい」とだけ考えるのには限界がある。耐えることを「面白い」と感じられれば状況は変わってくる。
- 心構えと体構えは一致する。まずは体を柔らかく。
- 普段の生活で起きる些細なことも丁寧に、大事に扱う。日々の暮らしの中で「準備・実行・後始末」を当たり前にこなしていく。これを通じて「常」の状態をつくる。
素早く動く
- 世の中には待っていいものと待つ必要のないものがある。瞬間的にやることを決め、それを実践する癖をつけていけば、待っていいものと待つ必要のないものの見分けも瞬時にできるようになる。待つ必要がないものは、どんどん済ませていく。そんな感覚を培っていかないと、すべてにおいて間に合わない人間になってしまう
- 勝負においては、相手を片付けたほうが勝者であり、片付けられたほうは敗者である。片付けられる前に自分から片付けるという感覚は普段から持っておく。だから仕事にしても、日々の生活にしても、さっさと片付けることがとても大切になる
- 決断に時間をかけると、往々にしてそこに邪念が入る。そんな決断は、いい結果をもたらしはしない。たとえわからないことであっても、決断はできるだけ早くするべきだ。
- 普段から早く決断する経験を積み重ね、準備をしていなければならない。そのためにアンテナ・感覚を日頃から研ぎすませておく
- 本当の決断力を磨いていくには、決断する感覚を積み重ねていくしかない。日頃の積み重ねによって、決断する感覚が根付いていく
- 決断力を磨いていくには「決断」だけにとらわれるのではなく、「準備・実行・後始末」というサイクルを意識しながらやっていく必要がある。
- 仕事においては最低限考えておかなければ行けないことはあるが、「できる人」は必要なことだけをシンプルに考えてさっと行動できるぶん、速い。
- 「感じる力」をもっと信じる