月曜日。朝一番の飛行機で広州に戻って来た。その足で銀行へ向かい、ATMに忘れたカードを回収。それからオフィスへ。忙しい週末からそのまま忙しい一週間へ突入。華山にのぼった後遺症で足が痛い。
西安城壁サイクリング
昨日の日曜日、回坊を散策したあと午前中は西安の城壁へ行った。古くは横山光輝三国志、酒見賢一の墨攻、最近ならキングダム。古代の中国を舞台とするマンガで、攻城戦は戦の花。しかし、易姓革命に基づく前の王朝文化の破壊が当たり前の中国で、城壁が残されていることは稀だそうだ。北京のそれは文化大革命のときに残念ながら破壊された。でも歴史の街、西安には城壁が残っている。
西安の街はその周りを長方形に城壁で囲まれている。もとは1400年程前、隋唐の時代に築かれた。現存するものは明の洪武帝の時代に築かれたもの。その後、李自成により一部破壊されたりしたものの、その都度修復されて現在に至っている。その全長は13.7kmばかり。城壁の基部は幅15~18m、上部は幅12~14mほど。高さは10~12mだ。周りは堀で覆われている。四方には巨大な門が備えつけられ巨大な吊橋により外界から守られていた。この城壁は、完全に保存されている世界最大の古代城壁として有名らしい。
トンネルを抜けると、外郭との間のスペースに出る。城壁をあがるとこの通り。門の上から覗き込むとかなりの高さだ。大型バスの高さの数倍の高さはある巨大な城壁。これを登って攻めるのは大変だったろうな。東門の上部には大きな建物が築かれている。ここに各門を守る将が詰め、武器なども納められていたとのこと。
城壁の上部、幅14mというのはかなりのもので、思っていたよりもずいぶん広い。壁を登られた場合はここでも戦があったのだろうか。城壁の上にはところどころに櫓が建っている。櫓同士の間隔は120m程だったそうだ。というのも当時の主な武器である弓矢の射程距離がほぼ60mほどだったからとのこと。なるほど合理的だ。
マウンテンバイクを借りて、一周してみることにした。東門から南門、西門、北門とぐるり一周。この日は前日の大雨のあとだったため、空気がとてもさわやかだった。城壁の外の新市街には高い建物が林立している。それにくらべると、城壁内の建物は高さも規制されており、昔ながらの雰囲気を漂わせている。寺院や、古い建物を改装したカフェなどなど。いい感じだな。日本ならさしずめ京都という感じか。
城壁はでこぼこしていて前後サスペンション付きマウンテンバイクで正解。6人ばかりで一周したのだけれども、写真を撮るために途中で停まったりなんだり。さらにシングルギアのバイクはペダルをまわしてもまわしても進まず、予定の時間を15分オーバーしてしまった。まあなにはともあれ、無事一周。帰って来たら、大型バスはかなりいなくなっていてすっきりとしたもの。
薄暗いトンネルのなかには鋲をうたれた門。こういうの、ついつい写真に撮ってしまう。